チケット購入時のフローチャート導入によりチケット(セット券)売上が増加した施策事例

おでかけ施設が抱える様々な課題に対して、施設さんが実際におこなった具体的な施策と成果について紹介させて頂く事例紹介。今回の事例は、「沼尻スキー場」さんの「チケット購入時のフローチャート導入によりチケット(セット券)売上が増加」した事例となります。今後の貴施設の施策検討の参考にされてみてはいかがでしょうか。

目次

施設:今回の事例を紹介してくれたおでかけ施設

状況:複数の券種を販売

課題:初心者はどれがベストなのか判断しずらい

施策:チケットフローチャートを作成

工夫:スクール後にチケットを購入できるように表記

成果:回数券・時間券以外の券種の販売数が増加

今後:初心者に優しいサービスを提供

【施設】今回の事例を紹介してくれたおでかけ施設

沼尻スキー場

沼尻スキー場イメージ

福島県にある「沼尻スキー場」は、9つあるコースが全て初級・中級向けで、ファミリー・キッズ・初心者の方も安心して楽しめるスキー場です。お子様に人気のキッズパーク「雪の公園 どんぐり広場」の他、無料のそりゲレンデや、大人も楽しめるスノーラフティングなど、家族みんなで遊べるアクティビティもいっぱいです。

【状況】複数の券種を販売

Q:まず、今回の施策を実施されるまでの状況について教えてもらえますか?

他のスキー場さんも同様だと思いますが、当スキー場では様々な券種を販売しています。リフト回数券・5時間券・1日券、キッズパークの入場券のほか、レンタルや食事券のついたセット券もあり、ご自身に合った券をご自分で選んで購入していただくようになっています。

【課題】初心者はどれがベストなのか判断しずらい

Q:その状況の中で、何を一番の課題として捉えたのでしょうか?

特に大きな課題を感じていたわけではなかったのですが、ふと、さまざまな券種が並ぶ中、初心者の方が「自分に合った」ものを選ぶのは難しいのではないかと気付きました。

経験者の方であれば、自分の滞在時間によって「回数券を買う」のか「5時間券を買う」のか等の判断がつきます。しかし初心者の方になると、自分がリフトに乗れるようになるまでの時間やリフトに乗って降りてくるまでの時間が読めず、「とりあえず」で回数券や1日券を買う事が多いと思います。そこからさらにレンタルや食事等をそれぞれ必要な時に別で申し込み・購入をするケースがほとんどです。

【施策】チケットフローチャートを作成

Q:今回、実施された施策内容について詳細を教えてください。

そこで、「自分が何をどう楽しみたいのか」を選択し、それに沿った券種を案内する「チケットフローチャート」を作成し、公式HPと施設内のチケット購入カウンターに掲示しました。レンタルはどうするのか、食事はどうするのか等も項目に入れ、お客様にとって最適な券種はなんなのかを可視化したんです。

【工夫】スクール後にチケットを購入できるように表記

Q:この施策を実施するにあたり、工夫したことはありますか?

スキー・スノーボードのスクールに参加される方の中には「先にリフト券も買っておかなくてはいけない」と感じ、スクール参加時にすでにリフト券を購入されているケースもあります。当然、スクール参加後に自分に合う券種を探した方が良いので、リフト券購入のタイミングに誤解を与えないよう、工夫して記載しました。

【成果】回数券・時間券以外の券種の販売数が増加

Q:この施策を実施したことによる、具体的な成果について教えてください。

チケットフローチャートを出した事によって、セット券の売上が上がりました。特に「手ぶらパック」の販売数は前年の40%増と大きく伸びています。手ぶらパックは1日30枚限定としており、売り切れになる日も出る程でした。

【今後】初心者に優しいサービスを提供

Q:今後考えられている展開や打ち手は何かありますか?

当スキー場はファミリーや初心者の来場が多いスキー場です。特にスキー場デビューの場合は分からない事も多く、不安を感じてらっしゃる方も多いと思います。引き続き、そういった初心者の方が楽しい時間を過ごし、「また行きたい」と思っていただけるようなサービスを考え提供していきたいと思っています。