公式HPのリニューアルにより閲覧数倍増と業務効率化を実現した施策事例

おでかけ施設が抱える様々な課題に対して、施設さんが実際におこなった具体的な施策と成果について紹介させて頂く事例紹介。今回の事例は、「知覧特攻平和会館」さんの「公式HPのリニューアル閲覧数が2倍以上増加、業務効率化も実現」した事例となります。今後の貴施設の施策検討の参考にされてみてはいかがでしょうか。

目次

施設:今回の事例を紹介してくれたおでかけ施設

状況:公式HPは基本的な情報を伝える場として活用

課題:「行ってみたい」と思える情報を伝えられる場であることが重要

施策:公式HPをリニューアル

工夫:予約システムを導入し、業務効率化も図る

成果:HP閲覧数は2倍以上に増加し、予約システムで業務改善も成功

今後:お客様のニーズに合わせ、より良い体験を提供できるよう改善を続けていく

【施設】今回の事例を紹介してくれたおでかけ施設

知覧特攻平和会館

知覧特攻平和会館内観イメージ

鹿児島県南九州市知覧にある知覧特攻平和会館では、第二次世界大戦末期の沖縄戦において特攻という人類史上類のない作戦で、爆装した飛行機もろとも敵艦に体当たり攻撃をした陸軍特別攻撃隊員の遺品や関係資料を展示。およそ5000点もの遺品や遺影、実際に使われた戦闘機など、当時の貴重な資料も数多く展示・公開されており、平和学習の場としても有名で、世界に唯一現存するといわれる陸軍四式戦闘機「疾風(はやて)」や海中から引き揚げられた「零戦(ぜろせん)」なども見学できるお出かけ施設です。

【状況】公式HPは基本的な情報を伝える場として活用

Q:まず、今回の施策を実施されるまでの状況について教えてもらえますか?

公式HPはあったものの、今までは流入数やどのページが多く見られているか等はそこまで気にしておらず、どんな施設なのかという概要と住所などの基本的な情報が伝わればいい、そんなHPでした。

【課題】「行ってみたい」と思える情報を伝えられる場であることが重要

Q:その状況の中で、何を一番の課題として捉えたのでしょうか?

当時感じていた課題はやはり公式HPの内容でした。より多くの方にご来場いただけるよう、周知活動を強化していこうと思いました。広告出稿などにより様々な方に当施設の名前が届き、興味を持っていただいた際に「公式HPを見てみよう」と思われる方も多いと思います。その際に「行ってみたい」と思える情報をわかりやすく伝えられる状態であることと、訪れた際にこの施設が建設された意図などがより伝わるようにすることが重要だと感じました。

【施策】公式HPをリニューアル

Q:今回、実施された施策内容について詳細を教えてください。

2021年の4月に公式HPをリニューアルしました。当施設は陸軍特別攻撃隊員の遺品や関係資料を展示しているのですが、動画なども使い、館内の様子がより伝わるような形にしました。

また、特攻作戦に至った経緯や作戦の概要など、事前に知っておくと訪れた際により深くその背景を感じられるようなコンテンツを充実させたり、「来館者の声」をリニューアルしたりといった改修も実施しました。

【工夫】予約システムを導入し、業務効率化も図る

Q:この施策を実施するにあたり、工夫したことはありますか?

4月のHPリニューアルに続き、6月頃から公式HPからそのまま予約ができるよう、予約システムを導入しました。

当施設では予約制で語り部の講話を受け付けています。それまで電話やFAXのみで受付し、予約状況を紙ベースで管理していましたが、予約システムを導入することによって業務の効率化を図りました。

【成果】HP閲覧数は2倍以上に増加し、予約システムで業務改善も成功

Q:この施策を実施したことによる、具体的な成果について教えてください。

公式HPリニューアル後、HP閲覧数は2倍以上に増加しました。周知活動を強化したことや、SEO対策を外注して実施したことにより全体的に訪問数が増加したこともありますが、HP内のコンテンツを整理・強化したことにより、HP内の回遊も上がりました。

さらに、予約システムを導入したことにより、先の予約状況について、事務所職員が誰でもすぐに確認できるようになりました。また、予約が入った際に予約管理シートに記入する手間もなくなるなど、業務改善にも成功しました。特にコロナ禍では状況によって先の予約がキャンセルになる事も多く、紙ベースで管理していた時は「消して書いてまた消して…」等で更新や確認に時間がかかっていたのですが、そういった手間や効率も大きく改善されました。

【今後】お客様のニーズに合わせ、よりよい体験を提供できるよう改善を続けていく

Q:今後考えられている展開や打ち手は何かありますか?

前述の施策後、さらにクレジットカードや電子マネー等のキャッシュレス決済を導入しました。現金に比べ、カードの照会など1件1件の対応時間はかかるようになりましたが、コロナ禍で一気にニーズが増えたため、サービス向上のため導入を決めました。

また、現在はオンラインツアーの実施を進めています。実施した際の参加者の様子などを見ながら、所要時間などについて調整の余地があると感じたので、随時改善を繰り返しながらお客様にとってより良い体験になるようにしていきたいと思っています。