少人数の高単価ツアー・イベント企画により予約数が増加した施策事例

おでかけ施設が抱える様々な課題に対して、施設さんが実際におこなった具体的な施策と成果について紹介させて頂く事例紹介。今回の事例は、「氷ノ山自然ふれあい館 響の森」さんの「少人数の高単価ツアー・イベント企画により予約数が増加した」した事例となります。今後の貴施設の施策検討の参考にされてみてはいかがでしょうか。

目次

施設:今回の事例を紹介してくれたおでかけ施設

状況:15~20人向けのツアー・イベントがメイン

課題:家族単位で参加できるものがない

施策:少人数の高単価ツアーを設定

工夫:「安い」という声が多かった県外に向けてPR

成果:想像していた以上に予約が入り、コロナ禍でも好評

今後:状況に応じたニーズに対応していく

【施設】今回の事例を紹介してくれたおでかけ施設

氷ノ山自然ふれあい館 響の森

氷ノ山自然ふれあい館 響の森の体験ツアーのイメージ
家族単位の少人数ツアー・イベントイメージ

日本二百名山のひとつ・氷ノ山の自然情報・登山道情報・地域の観光情報などを紹介している展示施設です。施設内の森のジオラマでは、直径23m、高さ10mの室内に氷ノ山のブナ林を再現。森の遊び広場では、着ぐるみを着て動物になりきるコーナーやクマのすみかで記念撮影できるコーナーがあり、生き物について楽しみながら学べます。スタッフが骨格・昆虫の標本を作製している姿を見る事ができるコーナーもあり、子どもに興味を持たせる工夫がたくさんあります。

【状況】15~20人向けのツアー・イベントが中心

Q:まず、今回の施策を実施されるまでの状況について教えてもらえますか?

当施設では年間を通して、自然を満喫できるツアーやイベントを実施していますが、それまでは定員が15~20人位のものを中心に運営していました。

【課題】家族単位で参加できるものがない

Q:その状況の中で、何を一番の課題として捉えたのでしょうか?

様々な内容のツアーやイベントを実施していたのですが、5人以内の家族単位で参加できるものがなかったんです。家族で参加しようとしても他のご家族やグループと一緒に参加、という形になっていました。

【施策】少人数の高単価ツアーを設定

Q:今回、実施された施策内容について詳細を教えてください。

新たに、5人以内の家族単位で申し込める、個人向けのツアーを作りました。従来の大人数向けのツアーに比べるとやはり高単価にはなってしまうのですが、とりあえずやってみよう、とスタートする事にしました。

【工夫】「安い」という声が多かった県外に向けてPR

Q:この施策を実施するにあたり、工夫したことはありますか?

今まで、特に県外からいらっしゃるお客様から、ツアーの金額に対して「安いね」とお声がけいただく事が多かったんです。なので、県外からのお客様からも個人向けツアーを見つけやすいように工夫していきました。

【成果】想像していた以上に予約が入り、コロナ禍でも好評

Q:この施策を実施したことによる、具体的な成果について教えてください。

今までなかなか定員にならなかった内容のツアーでも、個人向けだとすぐに予約が埋まったり、想像していた以上に申し込みが入りました。

また、個人向けツアーをスタートしたあとすぐにコロナ禍となり、大人数のツアーはすべて中止になってしまったのですが、既に個人向けツアーを開始していたので、動きを止めずに進める事ができました。コロナ前に個人向けツアーをスタートしていなかったら、設定・準備等で少し動きが鈍っていたと思います。

コロナ禍では、特に幼児向けツアーの需要が高かったです。幼児はマスクがつけられない子もいるので、イベント等になかなか参加できず、お子様も親御さんもストレスが溜まっている状態だったと思います。そんな中、他のご家族やグループと関わる事なく、周りを気にせず自然の中で思いっきり楽しめるという点が好評でした。

【今後】状況に応じたニーズに対応していく

Q:今後考えられている展開や打ち手は何かありますか?

以前は2~5時間のイベントやツアーがメインだったのですが、前述したようにコロナ禍で幼児向けコンテンツの需要が高まり、1時間から1時間半の「親子で行くお散歩ツアー」を実施したりしました。その時々で発生するニーズに対応したものを提供していきたいと思っています。