遊園地・テーマパークへの来園意向・要望に関するユーザーアンケート
子供の頃の家族とのおでかけは?と聞かれ、遊園地やテーマパークでの楽しかった想い出を頭に浮かべる人も多いのではないでしょうか。今回は、そんな「遊園地・テーマパーク(※今回は屋内キッズパーク・室内遊び場は対象外)」への来園意向や改善要望について、いこーよおよびいこーよアプリを利用した393名のユーザーを対象にアンケートを実施し、調査・分析してみました。
今回のアンケートに答えて下さった393名の回答者は、すべて「小学生以下の子供を持つ親」となっています。以降の数値やデータに関しては、上記属性のユーザーによる回答である事を前提にご覧いただければと思います。
遊園地・テーマパークへの来訪経験
まずは、「遊園地・テーマパーク」への来訪経験から聞いてみましょう。

89%のユーザーが「遊園地・テーマパーク」への来訪経験あり。逆に行った事がないと答えた人が11%もいる事に驚きました。もしかしたら、小さなお子様をお持ちの回答者の「(子供とは)行ったことがない」という回答が含まれてしまった可能性はありますが、いずれにせよほとんどのユーザーは「遊園地・テーマパーク」への来訪経験があるといって良いでしょう。
遊園地・テーマパークへのおでかけ頻度
お次は「遊園地・テーマパーク」への来訪頻度について。ファミリーレジャーの中では割と「特別感」のあるおでかけ施設ジャンルになるかと思います。では、ユーザーは一体どのくらいの頻度で「遊園地・テーマパーク」に来訪しているのでしょうか。

「月に数回」「月に1回程度」と、少なくとも「1ヶ月に1度は来訪する」と答えたユーザーが10%。逆に「半年~1年に1回」37%、「数年に1回」19%と、半数以上のユーザーは「半年に1度以下」の来訪頻度となっています。やはり、多くのユーザーにとって「遊園地・テーマパーク」はそこまで頻繁に来訪できる施設ではなく、かなり「特別なおでかけ先」と捉えられているようです。
遊園地・テーマパークへのおでかけを決める時期
では、ユーザーが「遊園地・テーマパーク」へのおでかけを決めるタイミングはいつなのでしょうか。ユーザーが来訪を決めるタイミングによって、施設自体のプロモーションはもちろん、施設内で実施するイベントの告知など、訴求効果も大きく変わってくるでしょうから、施設側の宣伝・PR部署にとっては非常に重要な情報ではないでしょうか。

おでかけする日の「当日」「前日」「数日前」と、割と直前に決めるユーザーが全体の27%。逆におでかけする日の「1ヶ月以上前」に来訪を決めているユーザーは37%。「1週間前」から「2・3週間前」が36%と、多少ばらけた感じの結果になりました。
前述の来訪頻度のデータから、「遊園地・テーマパーク」はユーザーにとって「特別なおでかけ先」として捉えられている事を考えると、思っていたよりも「直前(数日前)に決めるユーザー」の割合が多い印象です。ただ、「遊園地・テーマパーク」は屋外の施設も多いので「天候」を気にされるユーザーが「当日」「前日」「数日前」を選んでいるのかもしれません。
遊園地・テーマパークでの滞在時間
お次は、「遊園地・テーマパーク」での滞在時間について。せっかく入場料を払って遊びに行くわけですし、そこまで頻繁に遊びに行けるような場所でもないですから、行ってすぐに帰るユーザーは少ないと思います。ではユーザーは一体どのくらいの時間、施設内に滞在しているのでしょうか。

50%とちょうど半数のユーザーが「4~6時間」と回答しています。そして「3~4時間」が13%、「6~7時間」が12%。4時間以上滞在するユーザーは全体の78%という結果に。
逆に、これだけ長時間の滞在が見込めるわけですから、施設側としてはやはり、この間に「いかにお財布を開いて貰うか=客単価を増加させられるか」が重要な課題と言えます。続いては、この「客単価増」にも大きな影響を与えるであろう「施設内での飲食」について深掘ってみたいと思います。
遊園地・テーマパークでの飲食(昼食・夕食)
「遊園地・テーマパーク」に遊びに行った際、施設内で食事をするユーザーはどのくらいいるのでしょうか。今回は「昼食」と「夕食」に分けて聞いてみました。

もっとも多かった回答は「昼食のみ施設内の飲食店や売店を使う」で55%。次点が「昼食も夕食も施設内の飲食店や売店を使う」で34%。「施設内の飲食店や売店を使わない」と答えたユーザーは7%とごく少数となりました。
基本的に「遊園地・テーマパーク」に遊びに行った際、大半のユーザーは施設内で食事をすると考えて良さそうですが、客単価という側面から考えると、やはり「夕食」はひとつの課題かもしれません。「昼食だけ」と答えた55%のユーザーを「夕食」の時間まで滞在させる事が出来れば、客単価も大きく変わってきそうです。夜向けのイベントを開催する、夕食付きのナイトパスを作ってみるなど、夜帯まで滞在時間を伸ばす施策・工夫は客単価増に有効かもしれません。
遊園地・テーマパークスタッフへの不満・要望
続いて、「遊園地・テーマパーク」へ訪れたユーザーが実際に「施設スタッフ」に対して感じた「不満」について聞いてみました。まずはそもそも「スタッフに対して不満を感じた事があるか」から。

「ある」と答えたユーザーは21%。8割近いユーザーは不満を感じた事は「ない」との事です。この21%が「多い」と受け取るのか「少ない」と受け取るのかは施設さん次第だと思いますが、続いては不満の具体的な内容について紹介させて頂きます。
自由回答の中身を大きく分けると、「接客態度」「説明不足」「衛生管理」の3点に集中する結果となりました。また、「接客態度」に関する不満の多くが「愛想」や「笑顔」に関するものだったのは印象的でした。
- 【接客態度に関する不満】
- 対応に愛想がないと残念に思う。せめて子供には笑顔で対応して欲しい
- 元気と笑顔がない。ボソボソとやる気のない声で対応された
- 接客態度が気になる事はある。面倒くさそうな顔をしたり、笑顔がなかったり
- 道を二回聞いたら、さっきも言ったけどそんなんもわからないの?と言われた
- 私語が多くて態度がその場の雰囲気にそぐわないと感じた
- 【説明不足に関する不満】
- 案内が不十分、不手際で順番待ちの列がぐちゃぐちゃになっていた
- 該当施設が行っているサービスなどについて尋ねても知らないことがある
- 場所を聞いても分からないと言われたり間違った案内をされた
- 身長制限を説明されないで並んで乗る寸前に駄目だと言われた
- スタッフが近くにおらず遊具(有料)の使い方がよく分からない
- 【衛生管理に関する不満】
- コロナ禍における衛生面。ソーシャルディスタンスが守られていない時がある
- 清掃が行き届いていないとき。特に授乳室やトイレが汚いと嫌になる
- 施設スタッフ側のコロナ対策が不十分だと感じたことがある
遊園地・テーマパークへの改善要望
最後に、「遊園地・テーマパーク」への改善要望について、自由に答えてもらいました。こちらは前の設問のような「スタッフ」に限定したものではなく、施設全体に対しての改善要望となります。
やはりご時世的に、コロナ禍における衛生面に関するものや料金に関する要望も数多くありましたが、回答の中で特に多かったワードは「ベビーカー」と「トイレ」と「待ち時間」でした。
- 【ベビーカーに関する要望】
- ベビーカーを使用してもガタガタとならない舗装をして欲しいです
- ベビーカーですいすい動きたい。赤ちゃん連れに優しい施設にしてほしい
- ベビーカーのためのスロープ、休憩室、エレベーター、授乳室増やしてほしい
- 【トイレに関する要望】
- オムツ台のあるトイレや授乳室を増やして欲しい、あととにかく綺麗にしてください
- おむつ替えコーナーやキレイなトイレを増やして欲しい
- 子供用のトイレを増やしてほしい。小学校低学年とか並んでると間に合わない事がある
ちなみに「おでかけ施設のトイレ」に関する施設アンケートがこちらにありますので、他施設のトイレに関する状況などを知りたい方は是非ご覧ください。
- 【待ち時間に関する要望】
- 順番が来たらスマホに連絡が入るようなシステムを導入してほしい
- 待ち時間が短くなるよう、工夫して欲しい
- アトラクションで列を為して待つ行為が当たり前になっていると感じる
- 【その他の要望】
- 駐車料金や園内でのお金のやり取りを電子マネーにしてほしい
- 飲食店に魅力がない。こどもにとってもスペシャルな食事ができるといいな
- ゴミ箱のごみをこまめに集めて欲しい。ゴミ箱の蓋とかも綺麗にして欲しい
遊園地・テーマパークへの来園意向・改善要望に関するまとめ
数あるおでかけ施設の中から、今回は「遊園地・テーマパーク」に限定したアンケート結果を紹介させて頂きましたがいかがでしたでしょうか。
- 「遊園地・テーマパーク」への来訪経験ありが89%、行った事がないユーザーは11%
- 「遊園地・テーマパーク」への来訪頻度は半数以上のユーザーが「半年に1度以下」
- 来訪を決める時期は「直前」が27%、「1ヶ月以上前」37%、「1~3週間前」が36%
- 「遊園地・テーマパーク」の滞在時間は、4時間以上滞在するユーザーが全体の78%
- 施設内での飲食店利用は、「昼食のみ」が55%、「昼食・夕食ともに」が34%
- 「遊園地・テーマパーク」スタッフへ不満が「ある」ユーザーは21%、8割は不満なし
- 不満内容は「接客態度(特に愛想・笑顔)」「説明不足」「衛生管理」の3点に集中
- 施設に対する改善要望で特に多かったワードは「ベビーカー」「トイレ」「待ち時間」
やはり多くのユーザーにとって「遊園地・テーマパーク」へのおでかけは特別であり、特別だからこそ施設スタッフに対して、より「愛想や笑顔」を求めている事が分かりました。来訪されたユーザーの満足度という点において、アトラクションやイベントの内容はもちろんですが、「施設スタッフの対応・態度」の影響力もかなり大きいようです。
貴施設の今後の集客や満足度、顧客単価対策・施策に少しでも役立てて頂ければ幸いです。
調査方法/インターネットアンケート
調査地域/特に地域の限定はなし
調査対象/いこーよおよびいこーよアプリを利用した小学生以下の子供を持つユーザー393名
調査日程/2021年4月1日~4月10日