外注を効率的に活用することで60%以上のコスト削減に成功した施策事例

おでかけ施設が抱える様々な課題に対して、施設さんが実際におこなった具体的な施策と成果について紹介させて頂く事例紹介。今回の事例は、「星の王子さまミュージアム」さんの「外注を活用した大幅なコスト削減」に関する事例となります。今後の貴施設の施策検討の参考にされてみてはいかがでしょうか。

目次

施設:今回の事例を紹介してくれたおでかけ施設

状況:年4~5回の広報物発送をすべて自施設内で対応

課題:「それが当たり前」だと思い、課題を感じていなかった

施策:広報物の発送を代行企業に委託

工夫:入ってくる情報の幅を狭めない

成果:発送コストが40%以下に抑えられた

今後:情報を精査し、都度ニーズに合った施策を検討

【施設】今回の事例を紹介してくれたおでかけ施設

星の王子さまミュージアム

星の王子さまミュージアム外観
星の王子さまミュージアム外観

星の王子さまミュージアムは、童話『星の王子さま』とその作者サン=テグジュペリをテーマにした世界で唯一のミュージアムです。四季折々の花咲くヨーロピアン・ガーデンや作者ゆかりのフランス風の街並みなど、園内はどこを撮ってもフォトジェニック。展示ホールでは、作家・飛行家サン=テグジュペリの波乱万丈な生涯をたどることで、名作誕生の秘密を知ることができます。

【状況】年4~5回の広報物発送をすべて自施設内で対応

Q:まず、今回の施策を実施されるまでの状況について教えてもらえますか?

さまざまな施設様に置いていただくチラシやパンフレットなどの広報物を、近隣エリアを中心に数百通、年4~5回ほど佐川急便の「飛脚メール便」 を使って発送していました。印刷会社から印刷物が当施設に届き、その後のラベル貼りから封入作業、発送手配等をすべて、スタッフの仕事の空き時間におこなったり、休園日に作業したりしていました。

【課題】「それが当たり前」だと思い、課題を感じていなかった

Q:その状況の中で、何を一番の課題として捉えたのでしょうか?

正直なところ、前述の作業自体は大変でしたが、何も課題と感じていませんでした。発送代行を請け負っている企業さんがあることは知っていたのですが、自分たちで作業する方がコストがかからないという固定観念があり、自施設内でおこなうことが当たり前だと感じていました。

【施策】広報物の発送を代行企業に委託

Q:今回、実施された施策内容について詳細を教えてください。

封入などの作業から発送に至るまでを請け負ってくれる企業さんに発送代行をお願いすることにしました。前述の通り、自施設内で発送作業をおこなうことについて特に課題と思っていたわけではなかったので、その企業さんからのセールス電話がかかってきたことがきっかけでした。

【工夫】入ってくる情報の幅を狭めない

Q:この施策を実施するにあたり、工夫したことはありますか?

工夫とは少し違うのですが、普段からセールス電話などがかかってきた時にはなるべく多くの情報をいただくようにしています。

どこの施設さんも同じだと思いますが、セールス電話は非常に多いです。多いがゆえに詳細を聞かずに、なるべく早く切り上げようと詳細を聞かずに断ってしまいがちなのですが、そうすると有益な情報があってもみすみす逃してしまう。それはとてももったいないことだと思っているので、「セールス電話=即お断り」ではなく、概要をしっかり聞いたり、資料を送ってもらったりして、情報を精査するようにしています。

【成果】発送コストが40%以下に抑えられた

Q:この施策を実施したことによる、具体的な成果について教えてください。

発送代行からの送料が、自施設内で発送手配をおこなっていた時の送料の40%以下になりました(封入などの作業費を含めても、自施設内で発送手配をおこなっていた時の送料よりも安くなりました)。当然、スタッフの作業コストもまるまる削減できました。

「発送代行をお願いする=コストが高い」と思っていたのですが、真逆の結果でしたね。今よりも作業コストも金銭コストも低くなるのに、「NO」という上司はいませんから。即許可が下りました。

Q:想定していなかった成果等はありましたか?

パンフレットなどを印刷する際、発注枚数が多くなるとボリュームディスカウントで安くなるので、なるべく多く印刷をして施設内の倉庫で保管をしていたのですが、やはり物理的なキャパシティに限度がありました。

発送代行をお願いするようになってからは、発送代行の企業さんが倉庫でパンフレットの保管もしてくれることになり、新しくパンフレットを印刷する際に倉庫のスペースを気にすることなく、低コストになるボリュームで印刷ができるようになりました。

【今後】情報を精査し、都度ニーズに合った施策を検討

Q:今後考えられている展開や打ち手は何かありますか?

現在は販売手数料の観点から外部販売のチケットの見直しを進めています。単純に手数料が高いからやめるのではなく、ターゲット層やチケット内容、販売状況等を見ながら決めていこうと思っています。

今後も情報の精査をしながら、都度必要な施策を検討していきたいと思っています。