次年度施策のお試し実施により、施策精度・効率が向上した施策事例
おでかけ施設が抱える様々な課題に対して、施設さんが実際におこなった具体的な施策と成果について紹介させて頂く事例紹介。今回の事例は、「ハンターマウンテン塩原」さんの「次年度用施策のお試し実施により、施策精度・効率の向上」に成功した事例となります。今後の貴施設の施策検討の参考にされてみてはいかがでしょうか。
【施設】今回の事例を紹介してくれたおでかけ施設

栃木県那須塩原市にあるハンターマウンテン塩原は、首都圏最大級のスノーリゾート。全12コースを有し、初心者から上級者まで幅広い層が楽しめるスキー場です。ハンドル付きソリやチュービング、ふわふわ遊具などが楽しめるキッズパークや託児所もあり、ファミリー層にも人気の施設です。
【状況】1シーズン、固定の集客戦略を実施
Q:まず、今回の施策を実施されるまでの状況について教えてもらえますか?
以前は、その年度に立てた集客戦略を、シーズンが終了するまで継続実施する体制をとっていました。スノーシーズンが終了したら結果を振り返り、また次のシーズンに向けた施策を検討する、という事を繰り返していたんです。
【課題】急に出てくるおもしろい案を逃したくない
Q:その状況の中で、何を一番の課題として捉えたのでしょうか?
その体制に対して、特に大きな課題を感じていたわけではないのですが、シーズン中にスタッフからポロッと出てくるおもしろい案を逃したくないな、とは感じていました。
【施策】3月は「施策のお試し期間」を実施
Q:今回、実施された施策内容について詳細を教えてください。
2月に会議をおこない、出てきたアイデアや施策を形にして、シーズンの終盤に差し掛かる3月にそれをテストする体制を整えました。今までは次のシーズンになってから実施していた施策を、今シーズン中にテストする期間を設けたんです。
【工夫】施策として走り出すまでをスピーディーに
Q:この施策を実施するにあたり、工夫したことはありますか?
案が出てから形にして、施策として走り出すまでをとにかくスピーディーに動く事です。
当たり前ですが、スキー場は雪がなくなるとクローズになります。毎年の気温や降雪・積雪状況にも左右されるため、状況を見ながら動かなければなりません。その中で、次年度に向けての施策をテストするには、案出しから走り出しまでを迅速におこなう必要があります。シーズン中は現場にも出るため、なかなか時間が取れなかったりもしますが、現場に出ているからこその案や、PDCAを早く回せるというメリットもあります。
【成果】事前にニーズの把握や体制の構築ができる
Q:この施策を実施したことによる、具体的な成果について教えてください。
次年度に向けてのお試し期間を実施する事により、オペレーションに問題がないか、ニーズに合っているのか、などを把握できるのが大きなメリットとなります。
特に新たな試みとなるものや、チャレンジングな施策になればなるほど、状況やニーズが読みにくかったり、実際に動き出さないと見えない事も出てきます。それが事前に洗い出せる事で、体制を整えたりブラッシュアップして次年度に向けて準備する事ができるようになりました。
【今後】「お試し期間」を継続して実施
Q:今後考えられている展開や打ち手は何かありますか?
今シーズンはリフト券+14時以降に受取可能なカレーをセットにした「遅ランチカレーパック」の販売を開始しました。こちらは昨シーズンの3月にテスト販売をしたものです。
お客様は通常よりかなり安い金額でリフト券と食事ができて、混雑も避けられますし、こちらとしてもお昼のピークタイムをずらすことができるため、お互いにとってWin-Winのプランができました。
今後もシーズン中のおもしろいアイデアを逃さないよう、次年度に向けての「お試し期間」を3月に継続して実施していく予定です。