イベント運営体制のチーム化によりスタッフのモチベーションが向上した施策事例
おでかけ施設が抱える様々な課題に対して、施設さんが実際におこなった具体的な施策と成果について紹介させて頂く事例紹介。今回の事例は、「氷ノ山自然ふれあい館 響の森」さんの「イベント運営体制のチーム化によりスタッフのモチベーションが向上」した事例となります。今後の貴施設の施策検討の参考にされてみてはいかがでしょうか。
【施設】今回の事例を紹介してくれたおでかけ施設

日本二百名山のひとつ・氷ノ山の自然情報・登山道情報・地域の観光情報などを紹介している展示施設です。施設内の森のジオラマでは、直径23m、高さ10mの室内に氷ノ山のブナ林を再現。森の遊び広場では、着ぐるみを着て動物になりきるコーナーやクマのすみかで記念撮影できるコーナーがあり、生き物について楽しみながら学べます。スタッフが骨格・昆虫の標本を作製している姿を見る事ができるコーナーもあり、子どもに興味を持たせる工夫がたくさんあります。
【状況】年間を通して自然を感じる体験やイベントを実施
Q:まず、今回の施策を実施されるまでの状況について教えてもらえますか?
当施設ではガイド付の氷ノ山登山や幼稚園児の親子対象の森の幼稚園、自然物を使った創作体験やフィールドゲームやガイドウォークなどの自然を五感で感じる体験、夏休みの自由研究に役立つイベントなど、年間を通してさまざまなイベントや体験を実施しています。
経験者であれば、企画の案出しから運営まで1人でおこなえるため、イベントによっては1人に任せる事もありました。
【課題】イベントや体験をより良いものにしていきたい
Q:その状況の中で、何を一番の課題として捉えたのでしょうか?
やはり、常に1回1回のイベントや体験をお客様にとってより良いものにしていきたい、より満足して頂きたいという思いは常に持っていました。
【施策】2名以上のチームでイベントを運営
Q:今回、実施された施策内容について詳細を教えてください。
イベントの案出しから運営まで、2名以上のチームで実施するようにしました。
経験者だった場合は案出しから運営まで1人でできてしまうのですが、やはり1人より2人のほうがアイデアがたくさん出ますし、より満足度の高いイベントを企画することができます。イベント実施時も、1人で対応できるお客様の人数でも、できる限り2人以上の人員をアサインし、お客様の様子や進行状況の把握、改善点などを冷静に見られるようにしました。
【工夫】普段からのコミュニケーションが重要
Q:この施策を実施するにあたり、工夫したことはありますか?
イベント実施後は必ずフィードバックをおこなうようにしていますが、これは先輩・後輩関係なく、率直に意見を述べられる関係性がないとあまり意味がなくなってしまいます。お互いが変に遠慮せず、より良いものを作り上げていくためには普段からのコミュニケーションが大切だと思うので、普段からの声掛けや話しやすい雰囲気作りを心がけています。
【成果】スタッフのモチベーションが向上
Q:この施策を実施したことによる、具体的な成果について教えてください。
チームでの運営にした事で、イベントもブラッシュアップされていますので、お客様の満足度も向上したとは思いますが、これを明確に判断するのは難しいと思います。
一番実感があるのはスタッフのモチベーションが向上したという点です。チームでおこなうことによって、お客様の反応が良かった時はお互いに「良かった」ことに確信が持て、喜びが共有できますし、逆にあまり良くなかった時や失敗してしまった時などは1人で抱え込まずに分け合う事ができます。
1人で落ち込んでしまうと閉じこもってしまったり、次への苦手意識や恐怖心が生まれてしまったりしますが、仲間がいる事によってそれをみんなで乗り越え、次に繋げていけるようになりました。
【今後】チーム体制を継続
Q:今後考えられている展開や打ち手は何かありますか?
今後もチーム体制での運営は継続していきます。メンバーがそれぞれのチームで様々な成功・失敗を経験し、それをまた持ち寄る事によって、より良いものが作っていけると思います。