おでかけ施設の駐車場についてのユーザーアンケート

子連れでのおでかけは荷物がかさばり公共交通機関でのおでかけが大変なため、どうしても車での移動が多くなります。特にコロナ禍になってからは、電車やバスのような公共交通機関を使うより、自家用車で出かけたほうが安全と考える人も増え、以前より車でおでかけする家族が増えたのではないでしょうか。そこで今回は、「おでかけ施設の駐車場について」小学生以下の子どもを持つ親327名を対象にアンケートを実施し、調査・分析してみました。

目次

自家用車の有無

車でおでかけ施設へ出かけた経験

駐車場の有無・料金の影響度

1回の施設利用で許容できる駐車料金

希望する駐車料金の支払い方法

駐車場がなかった場合の行動

駐車場に関して困った経験

駐車場に関しての要望

おでかけ施設の駐車場についてのユーザーアンケートまとめ

自家用車の有無

はじめに、自家用車の有無について尋ねました。
※レンタカーやカーリースは含みません。

自家用車を持っているか

8割以上の家庭が自家用車を所持しているとのこと。昨今、若者の車離れが加速しているといった話を耳にすることもありますが、いこーよを利用しているファミリーユーザーにおいては、自家用車を持たれている方が大半のようです。

車でおでかけ施設へ出かけた経験

つぎに、自宅からおでかけ施設への移動時に、車で出かけたことがあるかどうかについて尋ねてみました。
※レンタカーやカーリースで出かけた場合も含みます。

自宅から車で施設に出かけたことがあるか

約9割のファミリーが車で出かけたことがあると回答。自家用車を持っていない方でも、同行者の車に同乗したり、レンタカーやカーリースなどを利用して車で出かけていると考えられます。

駐車場の有無・料金の影響度

多くのファミリーが車を使って施設に出かけていることは確認できましたが、はたして「駐車場の有無」は、施設を選ぶ際の判断にどれほど影響を与えているのでしょうか。

「駐車場の有無」の施設選定への影響度

すると、「とても影響する」が70.3%、「少し影響する」が22.9%、あわせて93.2%の親がおでかけ施設を選ぶ際に「駐車場の有無」が影響すると回答。かなり高い影響度と言えます。

では、「駐車料金」についてはどうでしょうか。

「駐車料金」の施設選定への影響度

こちらは「とても影響する」が40.1%、「少し影響する」が44.6%、あわせて84.7%の親が、駐車料金が施設選びに影響すると回答。「駐車場の有無」に比べて「料金」による影響度は若干下がるものの、ともにおでかけ施設を選ぶ際の影響はかなり高いと言えるでしょう。

1回の施設利用で許容できる駐車料金

そこで、1回の施設利用に対して許容できる駐車料金について尋ねた結果がこちら。

1回の施設利用で許容できる駐車料金

「1,000円まで」許容できるという層がもっとも多く41.9%でした。その他、「500円まで」「1,500円まで」「2,000円まで」と回答した親がそれぞれ15%前後と同程度でした。

上記の結果からわかるとおり、「無料でないと利用しない」という親は3.1%とかなり少なく、料金が発生しても施設の駐車場を利用したいと思う親が多いようです。

昨今のおでかけ市場の不況から入場料を値上げする施設も少なくありません。入場料の値上げによる来場客へのインパクトを考えると、入場料据え置きで駐車場の料金を上げる、そんな選択肢もありなのかもしれません。

希望する駐車料金の支払い方法

つぎに「希望する駐車料金の支払い方法」について尋ねた結果がこちら。

希望する駐車料金の支払い方法

半数以上が「機械でのキャッシュレス決済」と回答。現状、駐車場に現金支払いの機械を設置している施設が多いと思いますが、多くの親が希望しているのは「キャッシュレス決済」のようです。

後述の設問で尋ねた「おでかけ施設の駐車場で困った経験」において

  • 小銭がや少額紙幣が手元にないのに1000円しか入らない機械がたまにある
  • 対面での支払いで、小銭がなくお札で支払ったら嫌な顔された

といった回答もあがってきていました。

近年、キャッシュレス決済が普及してきて、小銭などを持ち歩いていない方が増えてきていることも要因のひとつと考えられます。また、混雑時など、支払いに時間がかかり駐車場出口に車の行列が出来てしまっている光景も良く目にします。そのような課題にも、キャッシュレス対応は効果的かもしれません。

駐車場がなかった場合の行動

ファミリーにとってかなり重要な駐車場の有無。では、行こうと思ったおでかけ施設に駐車場がないと事前にわかった場合、ユーザーはどのような判断・行動を取るのでしょうか。

訪問予定の施設に駐車場がなかった場合の行動

半数以上が「有料無料関わらず近隣の駐車場を探す」と回答。つぎに多いのは「近隣の無料駐車場を探す」という回答。つまり、行きたいと思った施設に駐車場がなかった場合、まず周辺の駐車場を探すという方が多く、この時点で別の施設を探したり、おでかけ自体をやめる方は少ないようです。

駐車場に関して困った経験

続いて、今までにおでかけ施設の駐車場に関して困った経験があるかどうか、フリー回答で尋ねてみました。一部抜粋して紹介します。

  • 【駐車場の情報不足】
  • 初めて行く場所で、複数駐車場がある場合に、その情報がなく右往左往させられる時
  • 表示がわかりにくく、何度もぐるぐるしてしまった
  • 事前に調べて駐車場があったのでそこに決めたら、実際は数台しか停められず…空くのを待つので無駄な時間を過ごした
  • 初訪問の施設で駐車場がわからず、困った事があった
  • 立体や地下駐車場の場合、Googleマップを見ても入口がわかりにくい
  • 駐車場の入口が見つけにくい事がある
  • 【空き状況がわからない】
  • 到着するまで満車か分からないのが不便
  • 事前に下見していた駐車場が、当日満車で焦りました
  • 施設の駐車場がいっぱいで急遽近隣のコインパーキングを探さなくてはいけなくなった
  • 周辺のパーキングがどこもいっぱいで空いているとこを探すのに苦労した
  • 【狭さ】
  • 狭すぎる。子供の車のドアの開閉に苦慮
  • 駐車場の間隔が狭く、大変だった
  • 古い施設は駐車場の車間が狭くて、開閉時に気を使う

駐車場に関しての要望

前述のように、おでかけ施設の駐車場で困った経験がある親が多くいることがわかりました。さらに、「駐車場に関しておでかけ施設に求めること」についてもフリー回答で尋ねたので、そちらの結果も一部紹介します。

  • 【駐車場の情報掲載】
  • 駐車場からおでかけ施設までの地図をホームページ等に詳しくのせてほしい
  • 駐車場の有無と合わせて、料金表も載せてくれると良心的だと思う
  • HPに写真付きで詳細を載せてほしい
  • なるべく多くの台数が停めれることと、満車の場合の近隣の駐車場への案内が欲しいです
  • 近隣駐車場の案内と、大きな道路からの道順を書いてもらえたら嬉しい
  • 【リアルタイムでの駐車場の空き状況発信】
  • 公式サイトで駐車場が後何台などをリアルタイムで表示してほしい
  • アプリで空き情報がわかるものがあるといいです
  • 混み具合をネットに掲載してほしい
  • Twitterなどで駐車場の情報を発信してくれるとありがたいです
  • 駐車場の混み具合まで分かるとありがたい。曜日とか時間の予測でも良いので
  • 【目印の設置】
  • 駐車場の入り口をわかりやすくして頂けていたらありがたいです
  • 駐車場の案内看板は大きめで複数設置して、初訪問でもスムーズに駐車場へ入れると助かります
  • 【十分なスペースの確保】
  • 子供連れの専用の乗り降りできるスペースほしい
  • 出来ればベビーカーを降ろせるくらいのスペースがあると嬉しいです

スペースの確保など、小さい子連れならではの回答があがりました。すべてに対応することはなかなか難しいかもしれませんが、ファミリーの集客を主としている施設は、なんらかの対策を検討することで顧客満足度やリピート率をあげられるのではないでしょうか。

また、比較的すぐに対応できる対策として、自施設の駐車場の料金・収容台数などの細かい情報や、満車の場合に使用できる近隣の駐車場についてHPなどに掲載すると、集客や顧客満足度向上に繋がるかもしれません。

おでかけ施設の駐車場についてのユーザーアンケートまとめ

今回は、おでかけ施設の駐車場について、小学生以下の子どもを持つ親にアンケートをとり調査・分析しました。以下、まとめると

  • 自家用車を持つファミリーは8割以上
  • 車で施設にでかけたことがあるファミリーは9割弱
  • 駐車場の有無も駐車料金もおでかけ施設選定に大きく影響する
  • 1回の施設利用につき許容できる駐車料金は「1,000円まで」と考える親が多い
  • 無料でないと利用しないという親は少なく、多少料金がかかっても駐車場はあったほうがいい
  • もっとも希望する支払い方法は「機械でのキャッシュレス決済」
  • 訪問予定の施設に駐車場がなかった場合「近隣の駐車場を探す」
  • 駐車場に関して困った経験は「駐車場の情報不足」「空き状況がわからない」「狭い」など
  • 駐車場に関しての要望は「細かい情報の掲載」「空き状況の発信」「目印の設置」「スペースの確保」など

今回の結果からファミリー層のおでかけには「駐車場」がかなり重要ということがわかりました。駐車場は、所在地や立地の関係で対応できないことも多くあるかと思いますが、料金や収容台数、周辺の駐車場についての情報掲載などは比較的対応しやすいと思いますので、ファミリーの集客戦略のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。

調査方法/インターネットアンケート

調査地域/特に地域の限定はなし

調査対象/いこーよおよびいこーよアプリを利用したユーザー327名

調査日程/2022年9月5日~9月12日