おでかけ施設の事前予約・事前チケット購入に関する施設アンケート

以前に比べ、おでかけ施設へ出かける前にWEBでチケットを購入してから来園されるユーザーの数もだいぶ増えてきたのではないでしょうか。特にこのコロナ禍において、混雑や密を避けるために事前予約や事前購入のみに振り切った施設様も数多くいらっしゃいました。そこで今回は、アンケートに協力して頂いた全国208のおでかけ施設の回答から、「おでかけ施設の事前予約・事前チケット購入」についてのアンケート結果を紹介させて頂きます。

目次

アンケート対象施設の規模区分

おでかけ施設の入場・利用チケットの購入環境

事前予約・購入と店舗購入の利用者比率

事前予約・事前購入を導入して良かった点

事前予約・購入の方法について

チケット事前予約・購入システムの活用状況

事前予約・購入システムの他社サービス利用状況

事前予約・購入システムを導入しない理由

おでかけ施設の事前予約・事前チケット購入に関するまとめ

アンケート対象施設の規模区分

まず、今回のアンケート対象となった208施設の施設規模(年間来場者数)について。

年間来場者数のグラフ

今回のアンケート対象となった施設は、年間来場者数50,000人以下の施設が61.1%。50,001人以上の施設が33.7%(分からない5.3%)となっています。以降のデータについては、上記の施設規模(年間来場者数)のおでかけ施設による回答をもとに算出されている事を前提にご覧いただければと思います。ちなみに、「屋外施設」「屋内施設」の割合は「屋外」が41%、「屋内」が59%となります。

おでかけ施設の入場・利用チケットの購入環境

まず、現状おでかけ施設の入場・利用チケットの購入環境について聞いてみました。なお、施設規模によって環境の差もあるかと思いますので、年間来場者数「50,000人以下」「50,001人以上」に分けてデータを出してみます。

入場・利用チケットの購入環境のグラフ(50,000人以下)

上記が年間来場者数50,000人以下の施設の回答に絞った結果となります。店舗購入のみ、つまり事前予約や事前購入を導入していない施設さんが全体の44%ともっとも多く、次点が店舗購入と事前購入ともに受け付けている施設さんで37%。事前予約・事前購入のみのおでかけ施設は19%となりました。

一方、年間来場者数50,001人以上の比較的規模の大きな施設さんになるとどうなるのでしょうか。

入場・利用チケットの購入環境のグラフ(50,001人以上)

もっとも多かったのは店舗購入と事前購入ともに受け付けている施設さんで47%。続いて店舗購入のみの施設さんが45%。事前予約・事前購入のみは8%となりました。50,000人以下と比較すると、明確な変化は「事前予約・事前購入のみ」の比率が大きく減少した事でしょうか。事前予約や事前購入のシステム導入にはそれなりに手間やコストもかかるでしょうから、どちらかというと規模の大きな施設さんの方が「事前予約・事前購入のみ」が多いのではないかと思っていた部分もあったのですが、真逆の結果となりました。

規模が小さいおでかけ施設だと、より同時に捌ける人数も少なくなり、せっかく来訪してくださったユーザーが満員で利用出来ずにお断り・・・なんて状況が生まれやすいため、事前予約・事前購入のみにして来訪者数を管理する必要性が高いのかもしれません。

事前予約・購入と店舗購入の比率

続いて、「事前予約・事前購入と店舗購入ともに受け付けている」施設さんのみに対して、その購入比率について聞いてみました。

事前購入・来訪時店頭購入の割合のグラフ
※事前購入(左):来訪時購入(右)

もっとも多かったのは「事前購入(1):来訪時購入(9)」で42.6%。ユーザーに対して並列で選択肢を用意していても、半数近くの施設さんが「来訪時の購入」に大きく偏っています。一方、次点は逆に「事前購入(9):来訪時購入(1)」で14.8%。購入フローとして事前購入が浸透している施設さんは一定数あるものの、全体的にはまだまだ店舗購入で来園されるユーザーが圧倒的に多いのが現状のようです。

事前予約・事前購入を導入して良かった点

続いて、事前予約・事前購入を導入している施設に対して「導入して良かった点」について聞いてみました。自由回答で様々な意見を頂きましたが、大きくグループ分けすると「混雑防止」「手間の軽減」「来客数管理」の3点に分類されました。それぞれ具体的な回答をいくつか抜粋してみます。

  • ◎混雑防止
  • いわゆる三密の回避ができるようになった
  • チケット購入窓口の待ち列緩和
  • 当日券売場が混雑しない
  • ◎手間の軽減
  • 準備にかかる時間が短縮でき、お客様を待たせない
  • レジでの効率があがった
  • 受付をスムーズに済ませることができる
  • ◎来客数管理
  • 入館人数のコントロール、館内の混雑緩和・平準化ができるようになった
  • 予約がある時だけ営業し、時間にゆとりをもてた
  • アルバイトスタッフの配置が適正、スムーズになった

また、その他にも「キャンセルが減少した」「新しい客層を誘客出来る」など、「来園数の増加」に繋がったという回答や、「事前購入なので来園してからのお土産等の二次消費をされるお客様が多い」など、「収益の増加」にもポジティブな影響があったと答えた施設さんもいらっしゃいました。

事前予約・購入の方法について

事前予約・購入にもいくつかの方法があります。続いて「事前予約・事前購入」を実施されている施設さんに対し、現在導入している「事前予約・事前購入」の方法について聞いてみました。

事前予約・事前購入の受付状況のグラフ

圧倒的に多かったのはやはり「WEBでの事前予約・購入」でほぼ9割の施設さんが導入されています。大きく差を開けて「電話」40.5%、「メール」27%となりました。やはりユーザーの利便性や施設側のオペレーション・管理を考えると、「WEB」活用が増えるのは当然の結果と言えるでしょう。ここからは「WEBでの事前予約・購入」にフォーカスを当て、さらに深掘って行きたいと思います。

チケット事前予約・購入システムの活用状況

WEBチケット事前予約・購入のフローを導入するにあたり、必ず何らかのシステムが必要になります。続いては、そのシステムを自前で用意しているのか?他社サービスを利用しているのか?について聞いてみました。

WEBチケットのシステム状況についてのグラフ

独自システムを自前で開発して活用されているおでかけ施設は全体の20%。大半の施設さんは他社のサービスを利用している状況との事です。どうしても自社開発になると大きな手間やコストがかかりますので、利用料や手数料を加味しても他社サービス活用を選択する施設さんが多くなっているようです。

事前予約・購入システムの他社サービス利用状況

では、他社サービスを活用されている施設さんは具体的にどのようなサービスを利用されているのでしょうか。

利用している他社のチケットサービスのグラフ

もっとも活用率が高かったのは「じゃらん遊び・体験予約」で全体の48.2%、続いて「アソビュー」35.7%、「ローチケ(コンビニ引き換え)」「PassMe!/JTB」ともに30.4%と続きます。サービス毎の良し悪しは分かりませんが、今後導入を考えられている施設さんは、判断材料のひとつとして参考にされてみてはいかがでしょうか。

事前予約・購入システムを導入しない理由

最後に、現時点でまだ事前予約・事前購入を導入していない施設さんに対し、「導入していない理由」について聞いてみました。

チケットサービスを利用しない理由のグラフ

もっとも多かった理由は「現時点で必要性を感じていないから」で55.7%。未導入のおでかけ施設の半数以上がこの回答でした。逆に、必要性は感じているものの導入出来ていない施設さんも半数近くいる事になります。それでも導入出来ていない理由は「システムの開発・対応が出来ないから」「オペレーションが煩雑になるから」がともに32.8%。「手数料などのコストが勿体ない」は23%でもっとも低い結果に。

「システムの開発・対応が出来ないから」については、前述のような他社サービスを活用する事で大半はクリア出来そうな気がします。導入までの大きな工数やコストを懸念されているのであれば、他社サービス活用について検討されてみると良いかもしれません。

また「オペレーションが煩雑になるから」に関しては、懸念としては当然ゼロではないと思いますが、既に導入されている施設さんの「導入して良かった点」において「手間の軽減」に関する回答が非常に多い事を考えると、「煩雑」どころか結果的に「効率化」が進むと考えて良いのではないでしょうか。

おでかけ施設の事前予約・事前チケット購入に関するまとめ

  • 年間来場者50,000人以下では「店舗購入のみ」が44%、「店舗購入と事前購入併用」37%
  • 年間来場者50,001人以上では「店舗購入のみ」が45%、「店舗購入と事前購入併用」47%
  • 「事前購入のみ」は50,000人以下が19%、50,001人以上が8%と規模が小さい方が比率が大きい
  • 「店舗購入」「事前購入」併用施設の場合、現時点では「店舗購入」利用が圧倒的に多い
  • 事前購入を導入して良かった点は「混雑防止」「手間の軽減」「来客数管理」の3点
  • 事前予約・購入の方法は「WEB」がほぼ9割。「電話」40.5%、「メール」27%
  • 事前予約・購入のシステムは独自システム開発が全体の20%、80%が他社サービスを活用
  • 活用率の高い他社サービスは「じゃらん遊び・体験予約」で48.2%「アソビュー」35.7%
  • まだ導入していない施設の理由の半数は「現時点で必要性を感じていないから」で55.7%
  • その他の要因は「システムの開発・対応」「オペレーションが煩雑に」がともに32.8%

事前予約・購入フローについては、施設規模問わず既に多くのおでかけ施設が導入されている状況でした。にも関わらず、まだまだ店舗で購入されるユーザーが大半というのが現実のようです。一方、受付やレジでの混雑緩和や施設内での密回避などが求められる状況下において、ユーザー側もより意識が高まっている事も事実でしょうから、今後はユーザー行動も少しずつ変化していくのではないでしょうか。

また、導入成果として「オペレーションの効率化」や「混雑回避」からの「来場者数の平準化」、さらに「来場者数増加」「収益増加」に繋がるなど、施設にとってポジティブな回答も多数寄せられている事を考えると、今後ユーザー側の事前購入・事前予約の活用率が高まれば、おでかけ施設にとってもより良い方向に進んでいくと思います。まだ未導入の施設さんも少なからずいるかとは思いますが、その時にきちんと対応出来る環境を整えておく事が重要になってくるのではないでしょうか。

ひとつのアンケート結果からの分析ですので、あくまで参考程度ではありますが、今回のアンケート結果を貴施設の今後の「事前予約・購入フローの導入・活用施策」に少しでも役立てて頂けますと幸いです。

調査方法/インターネットアンケート

調査地域/特に地域の限定はなし

調査対象/全国208のおでかけ施設

調査日程/2021年3月15日~3月23日