ポイント
▶工夫は「生活リズムを壊さないこと」「子どもがやりたいことを満喫すること」
▶対処法は「前向きな声掛け」「前もって生活リズムを整える」「無理に行かせない」が多数
▶まとめ
夏休みなどの長期休み明けは、子どもが保育園や幼稚園、学校へ行き渋りをすることも珍しくありません。そこで今回は、保護者が子どもの夏休みの生活で心配や不安だったことや、休み明けに登園しぶり、登校しぶりがあるかなどについてユーザーアンケートをもとに調査・分析しました。
まず、お子さんの夏休みの過ごし方で心配なこと、不安なことはあったかを尋ねました。
「ある」という回答が81%で、非常に多くの保護者が何らかの心配事や不安があったという結果でした。
出典:いこーよ2024年8月ユーザーアンケートより
「心配なこと、不安なことがある」という方に、それはどのようなことかを聞きました。
最も多かったのは「暑さなどで外出しないことによる運動不足(52%)」で、半数以上の保護者が心配事として回答しています。その次に「生活リズムの乱れ(49%)」が続いています。
夏休みなどの長期休みは生活リズムが乱れがちになります。しかし、生活リズムの心配よりも「運動不足」への不安が上回っていることが印象的です。今年も記録的な猛暑が続いており、近年の夏の猛暑が、子どもたちの夏休みの屋外活動の制限に大きく影響していることが浮き彫りになりました。
その次に、「ゲームやインターネットなどをする時間が増えてしまった(47%)」という回答が続いています。この心配事についても、猛暑で外へ出られず屋内で過ごす時間が増えていることが関係しているのではないかと思われます。
そして、「熱中症」を心配する声も45%と、とても多く見られました。
出典:いこーよ2024年8月ユーザーアンケートより
つぎに、今まで、GWや夏休みなどの長期休み明けにお子さんが幼稚園や保育園、学校に行かなかったり、行きたくないと言ったことはあるかどうかを尋ねました。
「ある」が約4割で、長期休み明けに登園・登校しぶりをする子どもが少なくないことがわかります。
出典:2024年8月いこーよユーザーアンケートより
具体的にはどのような状況だったのでしょうか。
「子どもが行きたくないと訴えた」が83%で、圧倒的多数でした。子ども自身が保護者に直接「行きたくない」と訴えるケースが多いという状況が伺えます。
つぎに、「言葉では言わないが、行きたくなさそうなそぶりが見られた」「親に過剰に甘えるようになった」という回答がそれぞれ23%でした。子どもが言葉で直接訴えることはなくても、「行きたくない」という気持ちが行動として表れ、それを保護者が察しているというケースも少なくないようです。
また、上記のように子ども自身が保護者に直接「行きたくない」と訴えるケースや、保護者が子どもの行動から行きたくないという気持ちを察するという以外にも、子どもが表には出さない、もしくは保護者がそのサインを見過ごしてしまっているケースも少なからずあると思われます。休み明けの時期は、保護者を含む周りの大人などが意識して、子どもの様子を見てあげることが大事ではないかと思います。
出典:2024年8月いこーよユーザーアンケートより
では、夏休み明けに幼稚園や保育園、学校にスムーズに行けるように、工夫していることはあるのでしょうか。
「幼稚園や保育園、学校がある時と同じような生活リズムで過ごす」が最多で、52%でした。心配事や不安なことで上位だった「生活リズムの乱れ」ですが、子どもが普段の生活に戻りやすいよう、生活リズムを意識して夏休みを過ごすように促している保護者の様子が伺えます。
つぎに、「子どもが夏休みにやりたがっていたことなどを思い切りやり、満喫する」という回答が続きました。東京大学大学院教育学研究科の遠藤先生にお話を伺っている「アタッチメントって何?~子どもを探索活動に夢中にさせる力とは~」という記事の中で、『子どもにとっては、たとえ単発であったとしても体験やイベントなどの参加はとても重要で、「刺激」が日常生活の中に実際に豊かなかたちで存在していることが、子どもの「次なるやる気」や「前向きな気持ちのスイッチを入れる」』というお話があります。(※子どもの未来を考える子育てサイト「未来へいこーよ」より引用)
実際に、休みの間に「子どもの欲求や好奇心を満たしてあげる」ことで、子どもの前向きな気持ちを促すという工夫をしている保護者も多いことがわかりました。
また、「三食をしっかり食べる」という回答も、40%と多く見られました。
出典:2024年8月いこーよユーザーアンケートより
子どもが休み明けに幼稚園や保育園、学校に行きたくないと言ったり、行けなかったりした時の様子や、やってみた対処法を具体的に聞きました。 (※一部抜粋)
最も多かったのは、「園や学校での楽しいこと、友達と会えることなど前向きな声がけをする」という声でした。
【楽しみになるような前向きな声がけをする】
・「大好きな友だちが待ってるよ」と言う
・ウチの子供たちは、友達と会える事を言うと行こうと思うみたいです
・「先生もお友達も、休み明けに元気に会えるのを楽しみにしているんだよ」と話した
・好きな友達が待っていることを伝え、行くことを楽しみにさせる
・子どもの好きなお友達の〇〇君も〇〇(自分の子ども)に会いたいんじゃないかな?と言うと喜んで行きます
・幼稚園の楽しかったイベントを思い出すように一緒に写真をみる
・保育園が始まる前から保育園で楽しみなイベントの話や、友達と会えるのが楽しみになるような会話をしました
・学校で楽しみなことを、たくさん話すようにしています
・幼稚園の時に、給食の時にランチョンマットを使うので、夏休み明けに好きなキャラクターで新調しました!小1になった今もランチョンマットが必要なので今回も準備しようと考えています 新学期、気持ちも新たに少しでも給食の時間を楽しみにがんばってくれたらとの思いです
・給食で好きなメニューがでることや、〇〇ちゃん(くん)がいるよ!など、気持ちが楽しくなるように頑張ります笑
次に多く見られたのは、「生活リズムを整える」というものでした。
【生活リズムを整える】
・休み明けに向けて、早寝早起きを心がけ、生活リズムを整える
・学校が始まる2日前から早寝させる 身体を疲れさせない
・1週間前から通学する時間に起きるようにしている
・2日前から早起きと早寝を始めて、学校の時間に体内時計を調整する
・休み前に通学時間を確保し、段取りよく起きる練習をする
・夏休み後半から早寝早起きの生活リズムを整えている
・2週間前から徐々にリズムを整えるようにしている
・新学期の前日は子供たちが早く寝れるように計画しています そして翌日は気持ち良く学校に行かせる為に早めに起こし、軽く朝ごはんを取ってから送り出します
そして、「無理をさせず休ませる」という声も多くあげられていました。
【休みたい時には無理せず休ませる】
・一回休ませる
・思い切って一日休ませてみたりした
・たまにおやすみさせる
・休んで遊びに行く
・その日はお休みにして楽しい事をさせて、次の日は頑張っていくようにする
・行けない時は無理せず休み、明日は行く約束をしたり、保育園で楽しいことが待ってると伝えると行けることが多かった
・無理矢理行かせるようなことはしない。休みたい時は休んで良いよと伝える
・行けなかった場合も、無理に行かせることはせず、休んでリフレッシュさせる
・行きたくない時は無理に行かせず、その代わりに学校や友達と楽しめることを話して励ます
・保育園に行きたくない場合には、休ませることも考慮しながら、本人の気持ちを尊重する
・強引に行かせず、無理しないでいいよと言う
・行きたくなかったら行かなくていい
「気持ちに共感する、受け止める」という声も見られます。
【気持ちに共感する、受け止める】
・子どもだけでなく、親の方もお仕事だから一緒だよと話す 「またお出かけ行けるように、それまで頑張ろう」と、休みたい気持ちは一緒だよと共感する
・大人でさえも行きたくないことはあることを伝えたところ、パパとママも頑張ってるなら行くと言ってくれました。親も頑張ってることを伝えると効果的です
・ママもお仕事頑張るから、一緒に頑張ろうと話す
・子どもの意見を聞く
・家族との楽しい時間が名残惜しい感じだったのだと思います。朝起きるのもいつもより遅くなりあまり元気もない様子で、玄関までは行くものの「行ってきます」と言うまでに時間がかかり、「行きたくないなー」と言っていました。そこで「そうだよね。わかるよー。ママもそうだったからさ。学校のみんなも同じだと思うよ。がんばろー!」と声掛けしています。行きたくないという気持ちでも、実際に行けなくなったことはまだないので、このくらいの声掛けで対処できています
「楽しみな予定を組む」「ご褒美シールやお菓子を用意する」という対策をされている方もいます。
【子どもにとって楽しい予定を立てる】
・次の楽しい予定を提案したり、話したりする
・先の楽しい予定を入れる
・休み明けにも楽しい計画をあえて残しておくこと
・次のお休みの楽しい計画をたてる
・「頑張って行けたら休みの日はママと遊ぼうね」という
【ご褒美をあげる】
・『保育園行けたら、ご褒美のシールを貼る』として行けたら誉める
・『頑張ってるから、ご褒美あるよー』と言いながら、園に行く
・ご褒美をあげる
・ご褒美シールを用意して、行けた日は貼っていく
・頑張って行けたらご褒美のお菓子やジュースを用意
・朝早く出てゆっくり寄り道をして、草花を見たり、虫を見つけたり楽しませるようにしていきました。いけたらご褒美をあげました。シールを貼ったり、お菓子を買ってあげたり、行けるようになるまでは本人の望むように。甘やかすとは違うと思います。無理強いはせず、本人のモチベーションをあげることが最重要事項です
・行きたくない時は、その日のご褒美を提案し、励ます
「休み期間もお友達とのつながりを持つ」という工夫も見られました。
【お友達とのつながりを持つ】
・友達と繋がる場を準備
・仲のいい友達の家に行ったり、会わせて一緒に行かせていた
・友達に声掛けをお願いする
・休み中は学校の友達に頻繁にビデオレターを出しました
・前日はお友達と話したりして気持ちを落ち着けるようにしています
【その他】
・日頃から子どもに対して『家族・家は安心できる存在』と言葉に出して伝えていること。それが子どもに伝わると、嫌な事があっても話してくれたり、子どもが1人で頑張って乗り越えられる様になっている気がします。一番大切なのは、『自分には味方がいっぱいいる』と自信をつける事だと思います。
・ 夏休みの宿題を一緒に取り組む
子どもの夏休みの過ごし方で、「不安や心配がある」という保護者は8割にも及びました。心配事の中で最も多かったのは「暑さなどで外出しないことによる運動不足」で、近年の記録的猛暑が子どもの夏休みの生活に大きく影響を及ぼしていることがわかりました。また、「生活リズムの乱れ」「ゲームやインターネットをする時間の増加」「熱中症」という心配も多く見られました。
そして、夏休みなどの長期休み明けに「登園・登校しぶり」を経験したことがあるという家庭は約4割でした。状況としては、子ども自身が「行きたくない」と訴えるケースが多数で、その他にも「行きたくなさそうなそぶりが見られた」「親に過剰に甘えるようになった」など、言葉で言わなくても行動に表れているというケースも少なくありません。
夏休み明けに幼稚園や保育園、学校にスムーズに行けるような工夫としては、「幼稚園や保育園、学校がある時と同じような生活リズムで過ごす」「子どもが夏休みにやりたがっていたことなどを思い切りやり、満喫する」という声が多数でした。
具体的な対策を聞いてみると、「子どもが学校生活に楽しみを見つけられるよう前向きな声掛けをする」という声が最も多く見られました。「無理に行かせない」「気持ちを受け止めて共感する」という意見も多く寄せられています。そして、「生活リズムを整える」という対策をしている保護者も多数でした。
子どもの個性や状況に応じた保護者のサポートが、子どもたちが安心して新学期を迎えられることにつながっていくのかもしれません。
■いこーよユーザーアンケート調査概要
調査方法/インターネットアンケート
調査地域/全国
調査対象/いこーよ及びいこーよアプリを利用したユーザー
調査期間/2024年8月5日~8月23日
サンプル数/402サンプル
調査分析/いこーよ総研