いこーよにおける観光地の特色とユーザー行動の相関性について

春はお花見、夏は水遊び、秋は紅葉、冬は雪遊びといったように、気温や気候に合わせておでかけできるのが四季を持つ日本の良いところ。夏ならではの魅力、冬ならではの魅力など、様々な特色を持った地域があります。そのような地域毎の特色は、いこーよのアクセス、つまりユーザー行動にも分かりやすく現れます。そこで今回は、関東の観光地をいくつかピックアップし、月別のアクセス傾向から、地域の特色とユーザー行動の相関性について調べてみました。
※今回はコロナウイルスが流行る前の2019年度のデータをGoogleが提供しているAnalyticsの数字を元に算出し調査しています。

目次

関東の月次アクセス傾向

お台場エリアのアクセス傾向

箱根エリアのアクセス傾向

草津エリアのアクセス傾向

那須エリアのアクセス傾向

館山エリアのアクセス傾向

いこーよにおける関東のエリア別月次アクセス傾向まとめ

関東の月次アクセス傾向

まずは関東全体のアクセス傾向を見てみましょう。今回は絶対数の大きく違うもの同士を比較するため、年間のアクセス数に対する各月の占有率で、月次のユーザー行動の傾向をグラフ化しています。

関東全体のアクセス傾向

関東ユーザーの動きをまとめると、8月のアクセス数がもっとも多く、その後4月が続き、3月がもっとも少ない結果となりました。

8月には夏休みがあるため、例年もっともアクセス数が多くなります。4月はゴールデンウィーク中のおでかけ先を探す時期にあたるため、毎年アクセスが伸びる傾向にあるのですが、2019年は年号が変わった年で10連休だった事もあり、例年よりもアクセス数が多く、夏休みに匹敵するほどの数字となっています。1月が少し上がっているのも年末年始の連休による影響でしょう。

※上記グラフの3月は、月末にコロナウイルスが出てきた為にその影響を受けています

では、この関東全体のアクセス傾向と比較しながら、関東地方にある観光地をいくつかピックアップし、それぞれの傾向を見ていきましょう。

お台場エリアのアクセス傾向

最初に東京都内の人気観光スポット・お台場エリアのアクセス傾向から。

お台場と関東のアクセス傾向の比較

夏休み時期の7~8月、冬休み時期の12月~1月あたりは若干関東の平均値よりも高く、その他はだいたい同程度か低い結果となりました。この「夏休み時期、冬休み時期に平均を上回る」という動きは観光地特有の傾向となります。

お台場エリアの場合、夏冬休み時期に若干平均を上回っているものの、全体的に関東の平均値とほとんど変わらない動きになっています。お台場エリアのような都市型の観光地は、地方のユーザーが大型連休のおでかけ先として訪れる一方、関東在住のユーザーは日常的なおでかけ先としても訪れます。そのため観光地特有の傾向が薄く、観光地でありながら平均値と近しい動きになる事が、都市型観光地の特徴と言えるのではないでしょうか。

箱根エリアのアクセス傾向

続いて神奈川県の人気観光スポット・箱根エリアのアクセス傾向を見てみましょう。

箱根と関東のアクセス傾向比較

夏休み時期は大きく、冬休み時期も若干ではありますが平均値を上回っており、前述の観光地特有の動きと言えます。

箱根エリアがお台場エリアと異なる点は、12月以降連続して平均値を上回っている事でしょう。これは、箱根エリアが「温泉地」である事が関係していそうです。なお、箱根エリアは桜の名所でもあるので、温泉の時期が終わった3月も高アクセスが続いていると考えられます。

草津エリアのアクセス傾向

では、箱根と同じ温泉地、群馬県にある人気観光スポット・草津エリアについて見てみましょう。

草津と関東のアクセス傾向比較

冬場に落ちる事なく2月に向けて上昇、先程紹介した箱根エリアと近い動きをしています。やはり草津エリアも有名な温泉地である事から、「冬の時期に平均以上のアクセスが集まる」のは温泉系観光地の特徴と言えます。箱根に比べて秋が若干弱いのは、レジャーや紅葉のイメージが箱根よりも少ないためかもしれません。

那須エリアのアクセス傾向

次は栃木県の人気観光スポット・那須エリアのアクセス傾向について。

那須と関東のアクセス傾向比較

箱根や草津と違い、9月以降はずっと平均値を下回る動きをしています。一方、夏の跳ね上がりが圧倒的に強く、他の地域と比べても平均値を大きく上回っています。那須といえば、都心からもっとも近い避暑地のひとつなので、気候の良い夏の時期に人気・アクセスが集まり、逆に他地域より寒くなる冬は避ける傾向にあるようです。つまり、この完全な夏特化型のアクセス傾向は避暑系観光地の特徴と言えるでしょう。

館山エリアのアクセス傾向

最後に千葉の人気観光スポットである館山エリアについて見てみましょう。

館山と関東のアクセス傾向比較

関東全体でも、今まで紹介した他のエリアでももっともアクセス数が低かった3月ですが、館山エリアにおいては、2月、3月、4月のアクセスがかなり高めに推移しています。

館山はとても温暖な地域で、春には様々な花が咲き、花の魅力を楽しめる施設やいちご狩りができる施設なども多く、春の魅力に溢れたエリア。この時期のファミリーおでかけにうってつけの地域です。この春に向けてだんだんアクセスが上がっていく動きは温暖型観光地の特徴と言って良いかもしれません。

いこーよにおける関東のエリア別月次アクセス傾向まとめ

今回は関東の観光地をピックアップし、エリア別の月次アクセス傾向からユーザー行動について調査してみました。以下、結果をまとめます。

  • 「夏休み時期、冬休み時期が平均を上回る」のは観光地特有の傾向
  • 「特に夏休み時期にアクセスが偏る」のは観光地全般に共通
  • 「関東平均とほぼ変わらない動き」は“都市型観光地”の特徴
  • 「夏の跳ね上がりは小さめで秋冬にじりじり上げていく」のは“温泉系観光地”の特徴
  • 「夏時期に特に大きく跳ね上がったあと秋冬に低迷する」のは“避暑系観光地”の特徴
  • 「秋から春に向けて右肩あがりに上がっていく」のは“温暖型観光地”の特徴

今回紹介させていただいたのはごく一部のエリアのデータになりますが、同じような特色を持つ地域であれば近い結果となる可能性が高いはずです。人が集まる時期には交通規制や混雑緩和の施策を、閑散期には穴場スポットとして人を呼び込む施策をなど、このエリア別のアクセス傾向データが、少しでも各地域の集客戦略の参考になれば幸いです。