おでかけ施設を探す際のSNS活用に関するユーザーアンケート
家族みんなで週末におでかけ。さてどこに行こう?こどもは楽しめる?場所は?料金は?混雑状況は?ユーザーは、自分にぴったりのおでかけ先を探すために、雑誌、テレビ、WEBなど、様々な方法で情報を収集します。中でも最近のユーザーがもっとも活用しているツールが「SNS」ではないでしょうか?今回は、そんな「おでかけ施設を探す際のSNS活用」について、いこーよ及びいこーよアプリを利用した410名のユーザーを対象にアンケートを実施し、調査・分析してみました。
今回のアンケートに答えて下さった410名の回答者は、すべて「小学生以下の子供を持つ親」となっています。以降の数値やデータに関しては、上記属性のユーザーによる回答である事を前提にご覧いただければと思います。
おでかけ施設探しのためのSNS活用有無
まずは、おでかけ施設を探す際にSNSを活用した事があるかどうかについて聞いてみました。昨年発表された総務省のデータでも、日本国民のSNS利用率(全年代)はほぼ7割。若い世代では9割に届きそうな状況です。おでかけ施設探しにおいても、その活用率はかなり高いのではないでしょうか。

「ある」と答えた回答者が全体の7割強と総務省のデータとほぼ一致しています。普段の生活でSNSを活用しているユーザーのほとんどが、おでかけ施設探しにもSNSを活用しているようです。
なお、世代別でも同様に比較してみましたが、こちらは特に世代によって大きな差異は見られませんでした。一方、多少結果に違いが表れたのは「男女別」のデータ。以下が「おでかけ先探し時のSNS活用有無」について、男女別で比較したグラフとなります。

男性(パパ)63.9%、女性(ママ)74.0%と、女性(ママ)の方が10%以上SNSの活用率が高い結果となっています。そこまで大きな差ではありませんが、もし施設がSNSを使ってユーザーに訴求するのであれば、内容はママ向けにした方が多少効率が高まるかもしれません。
おでかけ施設を探す際に活用した事があるSNS
では、ユーザーはSNSでおでかけ施設を探す際、どのようなツールを活用しているのでしょうか。お次は、おでかけ先を探す際に実際に活用した事のあるSNSツールについて聞いてみました。

もっとも利用率が高かったのは「Instagram」で59%。次点に「LINE」の41.7%が続き、少し間を空けて「YouTube」「Twitter」「Facebook」が30%程度で並びます。どうやら、おでかけ先探しに活用されるSNSは「Instagram」と「LINE」の2強と考えて良さそうです。
おでかけ施設を探す際にもっとも活用しているSNS
続いては、おでかけ施設探しのために「もっとも活用しているSNSツール」について。前述の設問は複数回答。昨今複数のSNSを利用されているユーザーがほとんどです。今回の設問では、おでかけ施設探しにもっとも活用しているSNSをひとつだけ選択してもらいました。

こちらもやはり「Instagram」と「LINE」の2強は変わらず。ほぼ同率で並んでいます。この結果を鑑みると、おでかけ施設の公式SNSはこの2つに注力すべきなのかもしれません。
ちなみに、以前調査をおこなった「おでかけ施設のSNS活用状況に関する施設アンケート」では、施設が運用しているSNSは「Instagram」と「Facebook」がほぼ同率で上位に。コスト面やプロモーション効率など、色々な側面からの判断なのでしょうが、「LINE」活用については改めて検討されてみても良いかもしれません。
なお、上記データについて、「35歳以下」と「36歳以上」で分けて改めて集計してみると、大きな差異が表れました。


「35歳以下」では、「Instagram」の利用率が6割に迫る圧倒的な結果に。次点の「LINE」が18%と、かなり大きな差が開いています。一方、「36歳以上」になると「LINE」がもっとも高く38%。「Instagram」は25%と2位になります。
この差を見ると、今後「Instagram」はさらに占有率を高めていきそうです。おでかけ先探しにおいて、インスタ1強の時代はすぐそこなのかもしれません。
「Instagram」「LINE」を活用する理由
続いて、活用率の高かった「Instagram」と「LINE」について、おでかけ先探しに利用している理由を聞いてみました。
【Instagram】
- ■検索がしやすい
- ハッシュタグで探してみんなどこに行って何をしてるか探しやすい
- 簡単に興味のある事や、場所を検索して見れるから
- 興味のある内容がすぐ検索できて、目にはいりやすい
- ■情報が最新
- たくさんの情報が最新である事
- 最新の情報が流れている可能性が高いと思っている
- 施設のHPよりもリアルに情報を得ることができるため
- ■視覚的に探せる
- 視覚的に惹かれるのが1番興味を持ちやすいから
- 写真がメインだからわかりやすい
- 写真が複数枚あり位置もわかるので早い
【LINE】
- ■普段の利用頻度が高い
- 普段の連絡にも使用するから。目にする頻度が多い。
- 知り合いのみのやりとりだから、安心できる。
- ママ友の連絡網として使っていて情報が豊富
- ■受動的な情報収集が便利
- お友達登録しておくと施設側から情報が届いて楽なので
- LINEでメールのやり取りが多いので宣伝を見る機会も多い
- 勝手に流れてきて、目に入りやすく便利だから
このように活用理由を並べて見ると、そもそも各ツールの利用の仕方には大きな違いがあります。「Instagram」の方はインスタ全体からの能動的な情報収集、「LINE」は基本的にコミュニティ(知り合い)からの情報収集がメインで、さらにその過程の中で接触する受動的な情報が、おでかけのきっかけになっているようです。
おでかけ施設が集客のために情報を訴求する場合、上記のようなツール毎の特性を踏まえた上で、訴求ツールや方法を選ぶと良いかもしれません。
SNSでおでかけ施設を探す際の重視ポイント
お次は、SNSでおでかけ施設を探す際に重視するポイントについて聞いてみました。

おでかけ先探しでもっとも重視するポイントは「口コミ」で全体の8割。ほぼ同率で「写真」が続きます。前述のアンケート結果で「Instagram」が主ツールになっている理由が良く分かりますね。ユーザーがおでかけ先を探す際、実際に遊びに行った人(家族)の生の声、そしてその様子を写した写真、この2点が何よりの決め手になるようです。
おでかけ施設公式SNSのフォロー状況
最後に、今現在おでかけ施設の公式SNSをフォローしているかどうかについて聞いてみました。以前の施設アンケートによれば、おでかけ施設の公式SNS会員(フォロワー)は「999人以下」の施設が6割を超えていました。果たしてユーザー側の状況はどうなのでしょうか?

おでかけ施設の公式SNSをひとつでもフォローしていると答えたユーザーは55%と半数以上。個人的には意外と高い印象なのですが、施設さんはどう感じられるでしょうか。
ちなみに、フォローしている/していないに関わらず、おでかけ施設の公式SNS(発信内容)を普段見る事があるかどうかについて聞いた結果が以下。

半数以上のユーザーは「おでかけ先を探す時だけ見る」との事。「定期的に見ている」ユーザーは22%。ほぼ同率で「タイムラインに流れてきたら見る」が並びます。逆に「見た事がない」と答えたユーザーは僅か4%。ほとんどのユーザーは、何らかの形で施設の公式SNS(からの情報)に触れているようです。
おでかけ施設を探す際のSNS活用に関するまとめ
という事で、今回は「おでかけ施設を探す際のSNS活用」に関するアンケート結果を紹介させて頂きましたがいかがでしたでしょうか?
- おでかけ先を探す際にSNSを活用した事が「ある」と答えたのは全体の7割強
- 男女別で比較してみると、パパよりママの方が10%以上SNSの活用率が高い
- ユーザーがおでかけ先を探す際に利用するSNSは「Instagram」と「LINE」の2強
- 35歳以下は「Instagram」、36歳以上は「LINE」の利用率がもっとも高い
- 「Instagram」の使う理由は「検索がしやすい」「情報が最新」「視覚的に探せる」
- 「LINE」を使う理由は「普段の利用頻度が高い」「受動的な情報収集が便利」
- おでかけ先探しでもっとも重視するポイントは「口コミ」と「写真」で共にほぼ8割
- ユーザーの半数以上はおでかけ施設の公式SNSをひとつ以上フォローしている
- 半数以上のユーザーが、施設の公式SNSを「おでかけ先を探す時だけ見る」
- 施設の公式SNSを「(一度も)見た事がない」ユーザーは僅か4%
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調査方法/インターネットアンケート
調査地域/特に地域の限定はなし
調査対象/いこーよおよびいこーよアプリを利用した小学生以下の子供を持つユーザー410名
調査日程/2021年8月10日~8月15日