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▶工夫:キャンペーン内容をターゲットに合わせ変更して再チャレンジ
おでかけ施設が抱える様々な課題に対して、施設さんが実際におこなった具体的な施策と成果について紹介させて頂く事例紹介。今回の事例は、「日本モンキーパーク」さんの「LINE お友達キャンペーンのクーポン利用率が大きく増加」した事例となります。今後の貴施設の施策検討の参考にされてみてはいかがでしょうか。
愛知県犬山市にある、ファミリーで楽しめるアトラクション豊富な遊園地です。山の中を駆け抜ける絶叫マシンから小さなキッズも乗れるのりものまで、30以上もの様々なジャンルのアトラクションが揃う「日本モンキーパーク」は、季節ごとにイベントも開催される一年中楽しめるお出かけ施設です。
Q:まず、今回の施策を実施されるまでの状況について教えてもらえますか?
どこの施設さんもそうだと思いますが、この2年間は新型コロナウイルスの影響で来場者数が減り、来場予測もできず安定しない期間が続いていました。若年層は比較的戻りが早い、ということは聞いていたのですが、当施設はファミリー層が多いため、なかなか思うようにお客様が戻っていない、という状況でした。
Q:その状況の中で、何を一番の課題として捉えたのでしょうか?
コロナ禍では宣伝費用を掛けても十分な集客が得られるかは不鮮明なため、緩んだ時期を見計らって行える速効性と費用面の2つを考えると、集客の基盤であるリピーターの存在が重要だと考えました。もちろん新規のお客様の誘客も大切ですが、コロナ禍では県またぎの移動が制限されたり、「行った事のなかったお出かけ先に行ってみよう」という意欲が薄い期間も多く、新規のお客様に向けた集客活動がしづらい状況でした。
Q:今回、実施された施策内容について詳細を教えてください。
リピーター集客を伸ばすために、LINEのお友達登録をしていただいている方に対して特別な割引キャンペーンを実施する事にしました。10月、11月それぞれ2週間ずつ、異なる内容でのキャンペーンです。
Q:この施策を実施するにあたり、工夫したことはありますか?
実は、2021年10月に実施したキャンペーンは反応が良くなかったんです。キャンペーンの内容は「入園料+しまじろうプレイパークのある催事館の割引」だったのですが、クーポン利用率が1.9%と芳しくない結果となりました。2021年9月末に愛知県の緊急事態宣言が明けてからあまり間もなかった事もあるかもしれませんが、この結果を受けて「幼児連れのファミリー層の動きは鈍いのかもしれない」と判断し、11月はターゲットの年齢層をもう少し上げて、ワンデーパスポートの割引にキャンペーン内容を変更しました。
Q:この施策を実施したことによる、具体的な成果について教えてください。
キャンペーン内容をワンデーパスポートの割引にした11月のクーポン利用率は26%でした。10月が1.9%だったので、利用率が驚異的に伸びました。前年同時期にも同様のキャンペーンを行ったのですが、利用者数も前年の1.2倍に増加。前年同月頃はGoToなども実施され、人の動きはわりと活発になっていた時期だと思うのですが、今回はそれを上回る数で着地したことで、このキャンペーンは大成功だと感じています。
Q:今後考えられている展開や打ち手は何かありますか?
LINEのお友達キャンペーンはもともと不定期でやっていたので、今後も状況に合わせて実施していく予定です。