ポイント
▶子どもの体験には半数以上の家族が「参加したことがある」と回答
▶参加したことのない「そば打ちなどの食育体験」「漁師体験、農家体験」への興味関心は高い
▶体験を検討する際は「体験を通して得られる価値」や「子どもの心の成長」を重視
▶体験参加後の子どもは、興味関心の広がりややってみたい意欲の高まりが見られる
▶魅力的な体験を理由に、その地域に行ってみたいと思った人は多数
▶まとめ
様々な体験をすることが子どもの成長を促すと言われている昨今、全国各地で多様な子ども向けの体験プログラムが開催されています。そこで今回は、旅行や遠出の際の子どもの体験参加について、ユーザーアンケートをもとにいこーよ子どもの未来と生きる力研究所が調査・分析しました。
▶子どもの体験には半数以上の家族が「参加したことがある」と回答
▶参加したことのない「そば打ちなどの食育体験」「漁師体験、農家体験」への興味関心は高い
▶体験を検討する際は「体験を通して得られる価値」や「子どもの心の成長」を重視
▶体験参加後の子どもは、興味関心の広がりややってみたい意欲の高まりが見られる
▶魅力的な体験を理由に、その地域に行ってみたいと思った人は多数
▶まとめ
まず、「旅行や遠出をして、子どもと体験参加をしたことがあるか」をユーザーアンケートで聞きました。
「よくある」が19%、「時々ある」が32%と、合わせて半数以上の家族が「ある」という結果でした。一方で、「全くない」という人も30%近くいることもわかりました。

出典:いこーよ2024年3月ユーザーアンケートより
つぎに、「子どもとどんな体験に参加したことがあるか」を聞きました。
「牧場や乗馬など動物とのふれあい体験」が最も多く、半数以上の人が「参加したことがある」と回答しました。動物とのふれあい体験は、家族連れに人気の動物園や水族館、牧場などで開催されていることが多く、目に触れる機会や体験する機会も多いからと考えられます。
また、「野菜・果物狩りなどの収穫体験」も51%と半数以上が参加したことがあり、他の回答に大きく差をつける結果となりました。
続いて、「科学体験」「工場体験」「自然観察体験」「工芸体験」が20%強で、学び系の体験が並んでいます。

出典:いこーよ2024年3月ユーザーアンケートより
では、今後、どんな体験をしてみたいと感じているのでしょうか。
「そば打ちなどの食育体験」が約60%と最多で、日常生活に身近な「食」に関する体験の関心が高い状況です。また、「工場体験」「漁師体験、農家体験などの職業体験」も人気で、約半数の人から今後参加したいという回答しています。次いで、「実験などの科学体験」「お出かけ施設のバックヤードツアー」「工芸体験」と続きました。

出典:いこーよ2024年3月ユーザーアンケートより
では、「参加したことがある体験」と「今後参加してみたい体験」を比較して見てみましょう。
「そば打ちなどの食育体験」「漁師体験、農家体験」「お出かけ施設のバックヤードツアー」は、「参加したことがある」という回答は10%台と少数でしたが、「体験してみたい」という回答は50%を超えて多数となっています。高い興味やニーズはあるものの、実際はなかなか体験できていない人が多いということと思われます。
「工場体験」「科学体験」「工芸体験」も「参加したことがある」は20%程度ですが、「参加してみたい」が50%以上と人気でした。
参加したことがある人がとても多かった「動物とのふれあい体験」「収穫体験」は、「今後参加したい」という回答が40%以下と今後のニーズとしては低めの結果となりました。「まだ参加したことのない体験をまずはやってみたい」と考える人が多いのではないかと推測されます。

出典:いこーよ2024年3月ユーザーアンケートより
つぎに、「子どもが参加する体験を検討する際、何を重視して選ぶか」を聞きました。
「子どもの好奇心をくすぐる内容であること」が83%と最多でした。「子ども自身が興味を持ち、ワクワクして取り組めるような体験」を重視している人が非常に多くいるということと思われます。
また、「普段の生活や学校では体験できない内容」も80%と多数で、日常では中々味わえない体験をさせたいと考える保護者がとても多くいることがわかりました。
次いで、「子どもが自分でできて達成感が感じられること」「(動物とのふれあいなど)思いやりや自然の大切さがわかる内容であること」が続いています。
「価格の安さ」や「開催場所(居住地からの近さ)」などの実利的な理由よりも、「その体験を通して得られる価値」や「子どもの心の成長」を重視し体験内容を選ぶ保護者が多いことがわかりました。

出典:いこーよ2024年3月ユーザーアンケートより
では、実際に体験に参加して、子どもに何か変化はあったのでしょうか。「参加したことがある」という人に聞きました。
最も多かったのは、「体験で見聞きしたことに興味関心を持つようになった」(61%)、「体験したことで、もっとやってみたいという意欲が高まった」(59%)でした。「体験に参加して終わり」ではなく、体験を通して子どもの興味関心や好奇心が広がっている様子が伺えます。
また、「体験したり達成できたことが子どもの自信につながった」「自然環境や動物などを大切に思う気持ちが高まった」と答えた人も40%以上でした。実際に体験をしてみて、「子どもの心の成長につながった」と多くの保護者が感じていることがわかりました。

出典:いこーよ2024年3月ユーザーアンケートより
子どもがどのような体験をするかを検討する際の考え方についてはどうなのでしょうか。
「多少値段が高くても、子どもがやりたいことであれば参加したい」という意見が非常に多く、「あてはまる」「ややあてはまる」と回答した人は85%にもなりました。「多少値段が高くても、学びがある体験を子どもにはしてほしい」も、同意する人が約75%でした。
また、「楽しそうなものであれば、どのような体験でもいい」「ただ旅行に行くだけでなく、その地域を深く知る体験をしたい」についても、同意する人は約80%と多数でした。
そして、注目したいのが「魅力的な体験に参加したいという理由で、その地域に行ってみようと思ったことがある」という意見です。選択肢のトップボックスの「あてはまる」だけでも回答が40%を超えており、非常に興味深い結果が得られました。子どもが魅力的な体験をすることに価値を置いている保護者にとっては、その体験そのものがお出かけや旅行の目的、理由になり得るということだと思われます。

出典:いこーよ2024年3月ユーザーアンケートより
では、体験参加は、いつのタイミングで決めることが多いのでしょうか。
最も多かったのは、「旅行先を決めたとき(同時に探す)」で46%でした。
次に、「最初(体験内容を決めてから旅行先を決める)」と回答した人が32%で、体験参加を目的として旅行を決める人も少なくありません。
一方で、「旅行先を決めた後から旅行当日まで」「当日の旅行先に着くまで」「旅行先に着いてから」は少数派で、大半の人が前もって体験内容を決めているということがわかりました。

出典:いこーよ2024年3月ユーザーアンケートより
最後に、どのような体験をするか決めるのは誰が多いのか尋ねました。
「ママ」という回答が約70%で圧倒的多数で、「パパ」と「子ども」はそれぞれ15%という結果でした。
家庭や子育てにおいて中心的な役割を担っていることが多い母親の方が、子どもの体験活動の内容決めなどについて積極的であると推測されます。

出典:いこーよ2024年3月ユーザーアンケートより
子どもの体験について、半数以上の家族が参加経験があり、その中でも「動物とのふれあい体験」や「収穫体験」は多くの人が体験していました。
また、まだ参加したことない体験プログラムに対する興味関心は高く、特に「そば打ちなどの食育体験」や「工場体験」「漁師体験、農家体験」などへのニーズが高いことがわかりました。
子どもの体験を選ぶ際には、価格や居住地からの近さなどの実利的な理由よりも、子どもの好奇心をくすぐる内容や、学校などの日常生活では経験できないこと、達成感や思いやりの気持ちが育まれる内容であることが重視されていました。
そして、体験参加後の子どもの変化については、「興味関心が広がった」「やってみたい意欲が高まった」「自信がついた」という声が多く寄せられています。
体験検討の際の考え方として、「値段よりも、子どもがやりたいこと」という意見が非常に多く、さら、「魅力的な体験を理由にその地域に行ってみたいと思った」という人も多数いました。
体験を決めるタイミングは、「旅行先を決めたとき(同時に探す)」が多く、大半の人が前もって体験内容まで決めています。そして、参加の決定者は、母親が圧倒的多数という結果でした。
保護者にとって、子どもの体験活動への興味関心は高く、意欲的であることがわかった調査結果となりました。
一方で、「参加したことがない」という人もまだ一定数いるというのも気になる点です。様々な体験をすることは子どもの成長にとってとても重要です。多くの子どもたちが多様な体験に参加できる環境が整えていく必要があると感じました。
■いこーよユーザーアンケート調査概要
調査方法/インターネットアンケート
調査地域/全国
調査対象/いこーよ及びいこーよアプリを利用したユーザー
調査期間/2024年3月4日~3月19日
サンプル数/224サンプル
調査分析/いこーよ子どもの未来と生きる力研究所