2022年11月公開分(10・11月分データ)「第8波の影響はまだ限定的」
全国旅行支援がスタートし、各地の観光地が大いに賑わっている様子が報じられている一方、早くも第8波に入ったと思われるという見解もされている中、お出かけや旅行への関心がどの程度盛り上がっているのか、お出かけ市場への第8波の影響が出ているのかなどについて調査・分析をしてみました。
コロナ第8波の影響がやや台頭
以下は、Google Trends(ある単語がどのくらいGoogleで検索されたのかを表した推移データ)で、「コロナ」や「旅行」、「おでかけ」の検索数の推移を見たものです。
まずは気になる「第8波」の影響状況を見てみましょう。
第7波後に減っていた、「コロナ」意欲がやや高まってきています。ただし、第7波の時のように急激に関心が上昇しているわけではない状況です。
出典:Google Trendsより
こちらは、コロナの「第6波」「第7波」「第8波」のワード自体で関心度を比較したものです。
これで見ても、第8波への関心は高まっているが、第7波の高まりまではまだ行っていないことがわかります。
出典:Google Trendsより
コロナへの関心が高まるのに伴い、やはり「自粛」意識も少し高まってきていますが、今のところ、第6波よりも低かった第7波時よりも、さらに意識は低めとなっています。
出典:Google Trendsより
続いて、10月には空前のブームとなっていた「旅行」ですが、11月に入り急激に低下しています。 全国旅行支援を利用したいという人が一巡したことや、第8波への警戒などが影響していると思われます。
出典:Google Trendsより
「おでかけ」に関しては9月に引き続き、旅行と比べるとそれほど大きく変動はなく、関心が安定している状況です。

お出かけ意欲は10月よりやや減少傾向
こちらのグラフは、2020年4月からの「いこーよ」サイト閲覧数(お出かけ施設ページのみ)と、2019年(コロナ前)の閲覧数を比較したものです(2019年を100%として比較)。お出かけ意欲の増減をみるひとつの指標として活用しています。
10月は2019年同月比104%と好調でしたが、11月に入り2019年比96%とやや低調に変化しています。 旅行に意識、行動が向いていることに加えて、第8波の影響もあると思われます。
※直近の11月のデータは、分析時点の11月中旬までのデータを使用。
※2021年3月以降は、昨対比ではなく、新型コロナの影響を受けていない2019年3月~2020年2月のデータをベンチマークとして比較。
出典:Google Analyticsより
多くの家族が全国旅行支援の利用予定もしくは利用している
全国旅行支援の利用状況についても聞いてみました。 「全国旅行支援を利用して旅行に行く予定」という人が33%、すでに「利用して旅行に行った」という人も19%と、多くの人が全国旅行支援を利用した、する予定と回答しており、利用に対する非常に強い意欲が感じられます。
出典:いこーよ11月ユーザーアンケートより
お出かけ市場レポート総括
第8波の影響が出始めているものの、感染拡大状況がそれほど爆発的ではないこともあり、影響は限定的となっています。行きたいと思う人が一通り旅行の準備や工程が終了したのか、10月にあった旅行への大きな関心もおさまってきました。
これから冬に向けてコロナだけでなくインフルエンザの流行も危惧されていますが、お出かけ市場はまだそれほど大きな打撃を受けてはいない状況です。今後も第8波の感染拡大状況とお出かけ状況の動向を注視していきたいと思います。
※全国旅行支援に関するお出かけ・宿泊施設向けに聞いた「お出かけ・旅行施設の全国旅行支援への参加と影響に関するアンケート」とユーザーに聞いた「全国旅行支援の利用状況に関するユーザーアンケート」も合わせてご覧ください。
■いこーよユーザーアンケートの調査概要
調査方法/インターネットアンケート
調査地域/全国
調査対象/いこーよおよびいこーよアプリを利用したユーザー
調査期間/2022年11月7日~11月10日
サンプル数/346サンプル
調査分析/いこーよ総研