ポイント
▶まとめ
2025年になっても、勢いが止まらないインバウンド。年末年始も、観光地や街中では多くの訪日客の姿が見られました。現在の訪日客の状況や、日本からの出国者の状況などについてまとめました。
(前回のインバウンドについてのレポート記事はこちら)
まずは訪日外客数の推移を見てみましょう。(訪日外客数とは、日本を訪れた外国人旅行者数のことで、法務省集計による出⼊国管理統計に基づき日本政府観光局が独自に算出しています。詳しくは日本政府観光局のサイトを参照ください)
以下は、2023年1月から2024年12月までの訪日外客数をいこーよ総研がグラフにしたものです。
12月の訪日外客数は3,489,800人で、2024年10月を上回り、単月で過去最高を記録しました。そして、2024年の年間累計は36,869,900人となり、過去最高であった2019年を上回り、過去最多となりました。
出典:日本政府観光局(JNTO)発表のデータをもとにいこーよ総研でグラフ作成
注:2024年10月以前の数値は訪日外客数のうち観光客数で作成
2024年11月以降は訪日外客数総数の推計値で作成
つぎのグラフは、2023年~2024年の訪日外客数を2019年の同月と比べた割合をグラフにしたものです。
秋以降も訪日客の勢いはとどまることなく増加。12月には2019年比の150%を超えています。
出典:日本政府観光局(JNTO)発表のデータをもとにいこーよ総研でグラフ作成
注:2024年10月以前の数値は訪日外客数のうち観光客数で作成
2024年11月以降は訪日外客数総数の推計値で作成
2019年の同月と比較
次に、国別の訪日外客数の推移を見てみましょう。
2023年1月から、月ごとにどの程度、訪日外客数が変化しているかを見ていきます。
韓国からの訪日外客数が最も多く、2024年年末にかけて大きく増加しました。2024年12月は860,000人を超えています。
一方、中国の訪日客は、昨年の夏にかけて大幅に増加し回復を見せ始めたところでしたが、秋以降、その勢いは減少傾向にありました。しかし、年末にかけて再び回復の兆しを見せています。この1月末からの春節で、「過去最多のべ90億人が移動」という報道もありました。今後も中国の訪日客の動向を注視していきたいと思います。
出典:日本政府観光局(JNTO)発表のデータをもとにいこーよ総研でグラフ作成
国別の2024年の年間訪日外客数を、コロナ前の2019年と比較したグラフがこちらです。(対象国は、2019年時の訪日外客数上位10カ国)
特に、韓国からの訪日外客数が大きく増加しており、年間で880万人に達しています。
また、台湾、香港も2019年に比べて大きく増加しました。そして、米国も2019年の水準を上回り、韓国、中国、台湾に次いで第4位となっています。
一方、中国からの年間訪日外客数は2019年よりも減少しており、これはアジア主要国の中で唯一、2019年の水準を下回っています。

出典:日本政府観光局(JNTO)発表のデータをもとにいこーよ総研でグラフ作成
続いて、出国日本人数を見ていきます。(出国日本人数とは、海外に渡航した日本人の数です。 当該月の翌月に、法務省の出入国管理統計からJNTOが独自に算出し、訪日外客数と併せて発表しています。詳しくは日本政府観光局のサイトを参照ください)
以下は、2019年1月から2024年12月までの出国日本人数をいこーよ総研がグラフにしたものです。
低迷している出国客は、夏休みの7月~8月にかけて増加し8月は140万人を超えたものの、秋以降は減少傾向に転じています。しかしながら、年末年始は長期連休であったために、1月の出国客は多少増加傾向にあるのではないかと推測しています。
出典:日本政府観光局(JNTO)発表のデータをもとにいこーよ総研でグラフ作成
注:2024年12月は出国日本人数の推計値で作成
以下は、2019年の同月と比較した割合のグラフです。
2019年比の約7割まで回復しているという状況です。
出典:日本政府観光局(JNTO)発表のデータをもとにいこーよ総研でグラフ作成
注:2019年の同月と比較
2024年12月は出国日本人数の推計値で作成
2024年の訪日外国人数は年間3,600万人を超え、コロナ禍前の2019年を上回る過去最多を記録しました。
国別の訪日客数では、韓国からの訪日客が中国を上回り再びトップとなりました。一方で、中国からの訪日客数は2019年の水準を下回っています。ただし、年末には回復の兆しも見られ、2025年の春節による更なる回復が予想されます。
そして、日本人の海外旅行は依然として2019年の水準には戻っておらず、約7割程度の回復に留まっています。2024年の夏季には一時的な増加が見られたものの、その後は伸び悩んでおり、インバウンドとアウトバウンドで大きな差が生じている状況が続いています。
円安などの影響もあり、2025年も訪日外国人による観光需要は引き続き堅調に推移すると予測されます。特に中国からの訪日客の本格的な回復が、今後の訪日客の更なる拡大のカギを握ると考えられるとともに、すでに現状でもオーバーツーリズムが課題視されている中、増加する外国人観光客をどのように受け入れていくのかが問われていると言えるでしょう。