酷暑の夏にもかかわらず、観光地や街中では訪日客の姿が多く見られます。現在の訪日客の状況はどうなのでしょうか。日本からの出国者の状況などについてもまとめました。
(前回のインバウンドについてのレポート記事はこちら)
訪日客数は300万人超えで、2か月連続で単月過去最高を記録
まずは訪日外客数の推移を見てみましょう。(訪日外客数とは、日本を訪れた外国人旅行者数のことで、法務省集計による出⼊国管理統計に基づき日本政府観光局が独自に算出しています。詳しくは日本政府観光局のサイトを参照ください)
以下は、2023年1月から2024年7月までの訪日外客数をいこーよ総研がグラフにしたものです。
2023年から増加し始めた訪日客。今年に入りその勢いはさらに増し、300万人を突破しました。6月~7月にかけて2か月連続で単月過去最高を記録。2024年1~7月の訪日客累計は約2,100万人を超え、年初から7か月という過去最速で2,000万人を突破しています。
出典:日本政府観光局(JNTO)発表のデータをもとにいこーよ総研でグラフ作成
注:2024年5月以前の数値は訪日外客数のうち観光客数で作成
2024年6月以降は訪日外客数総数の推計値で作成
つぎのグラフは、2023年~2024年の訪日外客数を2019年の同月と比べた割合をグラフにしたものです。
2023年秋の行楽シーズン以降、訪日客はコロナ前の2019年比を上回っており、訪日需要が急増した春以降もその勢いは止まることなく今もなお伸び続け、7月には120%を超えました。
出典:日本政府観光局(JNTO)発表のデータをもとにいこーよ総研でグラフ作成
注:2024年5月以前の数値は訪日外客数のうち観光客数で作成
2024年6月以降は訪日外客数総数の推計値で作成
2019年の同月と比較
中国の訪日客が急増、国別トップに
次に、国別の訪日外客数の推移を見てみましょう。
2023年1月から、月ごとにどの程度、訪日外客数の内訳が変化しているかを見ていきます。
訪日客の回復が鈍化していた中国ですが、5月~7月にかけてその数は急増。7月には77万人を超え、コロナ以降訪日客を大きく牽引してきた韓国を抜き、ついに国別トップに躍り出ました。2019年比の7割まで回復しています。加速していた円安の影響も大きく、5月の中国での大型連休を皮切りに、訪日需要に拍車がかかったと思われます。
また、韓国、台湾、香港の東アジア諸国に加えて米国も、以前として訪日需要は高く、6月から増加傾向です。
出典:日本政府観光局(JNTO)発表のデータをもとにいこーよ総研でグラフ作成
出国日本人数の回復は8月以降か
続いて、出国日本人数を見ていきます。(出国日本人数とは、海外に渡航した日本人の数です。 当該月の翌月に、法務省の出入国管理統計からJNTOが独自に算出し、訪日外客数と併せて発表しています。詳しくは日本政府観光局のサイトを参照ください)
以下は、2019年1月から2024年7月までの出国日本人数をいこーよ総研がグラフにしたものです。
円安の影響もあり、低迷している出国客。今年3月に120万人を超えたものの、その推移は伸びることなく減少しました。しかしながら、夏休みに入った7月には増加に転じています。
出典:日本政府観光局(JNTO)発表のデータをもとにいこーよ総研でグラフ作成
注:2024年7月は出国日本人数の推計値で作成
以下は、2019年の同月と比較した割合のグラフです。
徐々に回復はしているものの、未だ2019年比の6割弱にとどまっています。しかし、加速していた円安も、ピーク時と比べ円高に転じてきました。今後、出国数がどう変化していくか、注視していきたいと思います。
出典:日本政府観光局(JNTO)発表のデータをもとにいこーよ総研でグラフ作成
注:2023年1月以降は2019年の同月と比較
2024年7月は出国日本人数の推計値で作成
まとめ
訪日客の加速は止まらず、7月は300万人を超え、2か月連続で単月過去最高を記録しました。2024年1~7月の累計は約2,100万人で、年初から7か月という過去最速で2,000万人を突破。2019年同月比では、7月に120%を超えています。
そして、5月以降、中国からの訪日客が急増しました。コロナ以降、訪日客を牽引していた韓国を抜き、ついに国別トップに。それでもコロナ前の2019年と比べるとまだ7割で、今後も中国からの訪日客の動向が注目されます。
その他の東アジア諸国、米国からの訪日客についても、夏にかけ増加傾向にあります。
出国日本人数については、依然として2019年同月比の約60%にとどまっています。しかし、夏休みシーズンに入った7月から増加に転じている様子が見られます。8月以降の為替動向が今後の出国数にどう影響するか、引き続き注視していきたいと思います。
